...いま眼の前に見るこのたけと寸分もちがはない老成した人であつた...
太宰治 「津軽」
...昔から早熟で、老成した、用心深い一面を持つ妙子のことであるから、結婚するのにも先の先まで考えて準備して置くと云うことは分るが、それにしても何となく腑(ふ)に落ちかねる点がある...
谷崎潤一郎 「細雪」
...底の見透せぬ老成した眼付...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...成程眞面目に老成した...
長塚節 「土」
...成程眞面目に老成した...
夏目漱石 「「土」に就て」
...成程(なるほど)真面目(まじめ)に老成した...
「『土』に就て」
...なんとなく老成した感じの...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...故に文學の中でのいちばん老成したもの...
萩原朔太郎 「詩に告別した室生犀星君へ」
...老成した恰好で食べ方(かた)にかかった...
久生十蘭 「蝶の絵」
...いつの問にかひどく老成した風な...
横光利一 「旅愁」
...ではどんなに老成した人物かというと...
吉川英治 「三国志」
...老成した人間の自然に到る所の図太(ずぶと)さを見せることもあるが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...また老成した者より若い者を欣(よろこ)んだらしい風がある...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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