...お負けにぐづ/\してゐるうちに...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...女はまた持ち慣れないコダクを下手(へた)に肩にかけ、その重みで顏の筋肉までが多少一方へ引き下げられてゐるのに、無理に澄まし込んで、その澄ました口がおのづからさきの方へ押し出されるのを、一方の傘で後(うし)ろにつきささへ、お負けに、片足をあげて、まさに段々をおりようとするところだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...十五万円にお負けしようとのこと...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...弟様のお負けになったことは先刻も申上げました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...お負けにクリスマスの晩だのに...
ストリンドベルヒ August Strindberg 森鴎外訳 「一人舞台」
...山僧君も却々お負けんよ」と入口に立つたまゝで高い聲をせられる...
高濱虚子 「俳諧師」
...お負けにその机が部屋の戸口から真正面にあるんだから運がわるい...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...お負けに私は、さすがに食慾が出なかったため、余り夕飯をとらなかったので自分もひどく空腹なのでした...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...この屋敷で本藩の私(わたくし)を以(もっ)て八十日を八年にして遣(や)ろうなんと云うお負けを遣(や)りはしないか...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...朝から晩まで何年もと言つたら中々堪へらるる者でない――而してお負けに眼を開いて天を見て居る――是も何でもないやうに考へらるるが印度は熱帶國で中々苦しいことである――斯う云ふ行をやつた...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...お負けに味噌汁が淡(うす)くってお湯を呑むようで味も何もあったものでない...
村井弦斎 「食道楽」
...それにしても碁の勝負にお負けになったのは気の毒だった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...碁の勝負で三番のうち二番を帝はお負けになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一つお負けですよ...
山本周五郎 「青べか物語」
...玉代(ぎょくだい)は時間外の分だけお負けになってるから...
山本周五郎 「青べか物語」
...すこしお負けしておきましょう...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...これはお負けですがね...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...お負けなしのところ四条畷(なわて)に向った楠正行(まさつら)の気持がわかった...
夢野久作 「ビール会社征伐」
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