...このありがたいお情けは...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...スペイン人のお情けに任せて恥ずかしくないのか? バアリイは答えていう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...お情けにどうか、ジャヴェルの旦那!」彼女はそういうふうに言いながら、身体を二つに曲げ、身を震わして啜(すす)り泣き、目にいっぱい涙をため、首を露(あら)わにし、両手を握り合わせ、かわいた短い咳をし、苦痛の声をしぼって静かに訴えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お殿様のお情けはきっとわたしにみんな下さるに違いない...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうぞ武士のお情けを以て...
中里介山 「大菩薩峠」
...お情けで網の目からおっぽり出されて...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ捨てられた人のお情けに縋って...
中里介山 「大菩薩峠」
...三宅島へ遠島になつた」「變なお裁(さば)きですね」「お上のお情けだよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この秘書のかたはただうまくお答えになってお情けでその役所に対する侮辱を隠して下すっているんですよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...監視人たちのお情けで手に入れることができるかもしれない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...心に沁みて嬉しいお情けではございますが...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...お情けとは申せませんでしょう...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...それに僕もお情けながら大学を卒業して文学士とか何とか肩書の付いてみれば国元のような片田舎(かたいなか)では鬼の首を取ったように思うのです...
村井弦斎 「食道楽」
...あの男に化せられて学生の風儀が大層好くなったから教師もそれを愛してお情けに卒業させたのだろう」妹「お情けの卒業は少し困りますね」第三十六 心の礼兄はここに至りて大原の事を弁護せねばならぬ場合となれり「お情けの卒業はありがたくもないが...
村井弦斎 「食道楽」
...「おおありゃ大月玄蕃じゃ」「殿様のお情け...
吉川英治 「剣難女難」
...御寮人さまのお情けで...
吉川英治 「新書太閤記」
...この下総国へ流されて来ましたが……常胤様のお情けによって...
吉川英治 「源頼朝」
...「武士のお情け――」四尺ばかり...
吉川英治 「無宿人国記」
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