...人から、お元気ですか、と問われても、へどもどとまごつくのである...
太宰治 「作家の手帖」
...お元気ですか、と何気なく問われても、私はそれに対して正確に御返事しようと思って、そうして口ごもってしまうのだ...
太宰治 「作家の手帖」
...お元気ですか...
太宰治 「横綱」
...はい、一人でございます、ちょっと鈴蘭台(すずらんだい)まで行って参りました、と云うと、蒔岡さんの所の皆さん、お元気ですか、妙子さん、どうしていますか、と云うので、はあ、誰方(どなた)もお変りありません、皆さんお元気にしていらっしゃいます、と云ったら、そうですか、大変御無沙汰(ごぶさた)しています、宜(よろ)しく云って下さい、と云って、僕、これから有馬へ行きます、と、改札口を這入(はい)りかけたが、カタリナさんからお便りがございますか、こんな戦争になってしまって、倫敦(ロンドン)は独軍の空爆でえらいことでございますね、カタリナさんはどうしていらっしゃるだろうって、いつも皆さん心配しておいでになります、と云うと、おお、そう、有難うございます、けれども何も心配なことなんかないんです、カタリナから九月に出した手紙が先日来ましたが、自分の家は倫敦の郊外で、独逸(ドイツ)の飛行機が飛んで来る通路に当っているので、毎日毎晩爆撃機の編隊が通り、盛んに爆弾を落すけれども、非常に深い完備した防空壕(ぼうくうごう)があるので、そこに電燈をカンカンつけて、ダンスレコードをジャンジャン鳴らして、コクテルを飲んではダンスしている、戦争なんてとても愉快で、恐いことなんかちっともないって云って来ました、だから皆さんに心配しないように云って下さい、と、そう仰っしゃって笑って行っておしまいになりました、と云うのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お元気ですか...
林芙美子 「浮雲」
...シャツをもらったぼっちゃんお元気ですか...
林芙美子 「お父さん」
...「母さん! お元気ですか...
林芙美子 「新版 放浪記」
...お元気ですか...
林芙美子 「谷間からの手紙」
...●昭和二十三年二月六日 東京都神田神保町三ノ六より 杉並区阿佐谷 永井善次郎宛お元気ですか...
原民喜 「書簡」
...お元気ですか...
北條民雄 「道化芝居」
...「お元気ですか、ご無沙汰ばかししてをりました、呼び出したりして……...
北條民雄 「道化芝居」
...お元気ですか」そのことばで...
吉川英治 「私本太平記」
...――東京は大変な暑さです、そちらはきっと東京より涼しいことと思います、お元気ですか...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
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