...――さあお上り」その年はいつまでも真夏がつづいているように暑かった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...おいしいお酒(さけ)をお上(あが)り遊(あそ)ばせ...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...」青木さんは何でもない事のやうに晴やかに仰りながらお乳をお上りになる...
鈴木三重吉 「桑の実」
...今年はうんと格をお上げ申さなくつちやならんと存じまして...
薄田泣菫 「茶話」
...「梅ちやんお上りな」と梅代の方へは新聞紙のまゝ一寸突きやつて...
高濱虚子 「俳諧師」
...貴婦人の御間(おま)の装飾に狆を彫刻することをお上(かみ)の方から命令されましたので...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...こいさんも久し振にお上りさんになった積りで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...然しお上さんはいないのだ...
豊島与志雄 「オランウータン」
...宿のお上さんは度々私に結婚を進めて...
豊島与志雄 「微笑」
...お上の御用の多い平次は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お上へ申上げてお慈悲を願つてやる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手前は十手捕縄をお上から預かる一本立の御用聞だ」「だって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...相當の謝禮をお上げします...
堀辰雄 「手紙」
...それがずっとのちにお上がりになった入道の宮様にその当時はけおとされておしまいになった例もあるのだからね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お上のお手が附いて姙娠しました...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...本物の日本人よりもズットお上品で...
夢野久作 「ココナットの実」
...ついお上の叡慮にまで入れたわけでございました...
吉川英治 「私本太平記」
...「お上がり」とも云われない儘...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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