...おとなしい男でしたが……...
芥川龍之介 「猿」
...おとなしい百歳の家族は...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...このおとなしい青年を前にしていると何よりもまず自分の大嫌いな理屈っぽい生意気な姪のわがままが憎らしくなった...
伊藤野枝 「わがまま」
...おとなしい所天(をつと)に心配もなく待遇されてゐるのもそれであらう...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...皆おとなしい...
梅崎春生 「幻化」
...おとなしい割に兇暴(きょうぼう)な一面をもっています」ラウダが説明してくれた...
海野十三 「恐竜島」
...それゆえにこそ馬は人間におとなしいので...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...おとなしい女だつたから...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...素直(すなお)でおとなしい...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...おとなしい、いわゆる上品な、さっぱりした趣味のみを将来に期待するのは大なる誤りである...
津田左右吉 「偶言」
...高木君は顔立もみなりも整ってるおとなしい人柄で...
豊島与志雄 「未亡人」
...つまり極く平凡なおとなしい人民の……あゝいふ空気を畏れるといふ習慣は祖父からの教育――悪い習慣ではないと思ふんだが...
牧野信一 「毒気」
...お父さんが派手好みで、芸事が好きでそんな関係からしょっちゅう女の問題が起き、またお母さんが、おとなしい、地味な家庭的な人だったんで、お父さんとの仲がどうもうまくゆかず、とうとうお父さんがお妾さんを作って、お母さんをちっともかまいつけない、お母さんは毎日泣きの涙でした...
三浦環 「お蝶夫人」
...或はもう少しおとなしい子供らしく静かに電車ごっこでもする...
宮本百合子 「雨と子供」
...おとなしい様子はしているが...
三好十郎 「その人を知らず」
...おとなしい性質をもっているらしかった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...おとなしい中に意気な処のある...
森鴎外 「雁」
...余りおとなしい連れあいというものにはつい亭主役も甘くなってかえって弱るものである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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