...僕はもし帰ってしまうといけないと思ってかなり急いだ」「おたけさんから何か伝言(ことづけ)があったろう」「いいえ」園はまるでおとなしい子供のようににこついた...
有島武郎 「星座」
...おとなしい児であっただけ...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...このおとなしい青年を前にしていると何よりもまず自分の大嫌いな理屈っぽい生意気な姪のわがままが憎らしくなった...
伊藤野枝 「わがまま」
...迅(じん)ちゃんはおとなしいし...
魯迅 井上紅梅訳 「村芝居」
...おとなしい娘です」もうすっかり暗くなった堤の上を...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...氏は猫のやうにおとなしい基督教の信者であつた...
薄田泣菫 「茶話」
...福富さんと長谷さんとはおとなしい...
種田山頭火 「旅日記」
...そうして「宵(よい)の内はらはらとせし月の雲」(芭)と一転しているのは一見おとなしいようでもあるが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...あれでよく学校が勤まるのね」「なに学校じゃおとなしいんですって」「じゃなお悪るいわ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私一人眼をつぶつて居さへすればと、齒を食ひ縛つて居りましたが、昨夜といふ昨夜、宵のうちからのお染の仕打が、あまりと言へば人も無氣(なげ)な増長で、さすがに私も我慢がなり兼ね、運座の席を早くきり上げて、お染と松五郎の逢引の現場を取つて押へ、父親にも見せて、何が何んでも話をつけようと思ひました」「――」話して來るうちに、徳太郎の靜かな顏が燃えて、おとなしい眼が、無念の涙に光るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...おとなしい人だと家の者がいった...
長谷川時雨 「古屋島七兵衛」
...平素おとなしい山内をまっさきに溺らそうとかかって...
久生十蘭 「ノア」
...おとなしい容子でやるんで...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...おとなしい中に意気な処のある...
森鴎外 「雁」
...よくよくおとなしいものでも何のかのと故障を申し立てて...
柳田國男 「名字の話」
...比較的おとなしい人夫までを...
吉川英治 「新書太閤記」
...土人の款待と征服者たちのおとなしい態度とに就て...
和辻哲郎 「鎖国」
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