...うつろな余裕がそこにはあった...
有島武郎 「或る女」
...何かうつろな目になって...
江戸川乱歩 「影男」
...その時の私のうつろな絶望の胸には...
太宰治 「女の決闘」
...洞穴のようにうつろな胸...
谷譲次 「踊る地平線」
......
種田山頭火 「其中日記」
...うつろなほえるような声で言った...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そのうつろな眼を以てしきりに...
中里介山 「大菩薩峠」
...髑髏のうつろなる眼から...
中里介山 「大菩薩峠」
...ははははは……」青木さんはうつろな声(こゑ)で笑(わら)つた...
南部修太郎 「夢」
...その声を、深い、うつろな、こわばった、遠い、この世のものとは思われぬ魔物のような、無形の、――とでも形容すべきでしょうか? 何と言ったらいいでしょうか? それはわたくしの経験の最後のものでした...
西尾正 「墓場」
...うつろな眼を見開いているばかりでした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...うつろな気持で歩いていた金五郎は...
火野葦平 「花と龍」
...うつろな目で前の方を見たまま...
三好十郎 「胎内」
...うつろな穴から五徳が一しょに上がって来た...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...云ってくれたんです」おふみはうつろな...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...ついにうつろな空声に帰せざるを得ない...
吉川英治 「新書太閤記」
...うつろな声でよんだ...
吉川英治 「親鸞」
...その時の彼女は、気のせいか、ただ茫然と部屋の中に突立ち、うつろな、視線のない眼をあげて、私を見ていた...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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