...当直士官に立っている暗号士がうつらうつら居眠りをしている...
梅崎春生 「桜島」
...一人の俳人のそれを低声に誹謗(ひぼう)しつつあるのを聞きながら余はうつらうつらと夢に入った...
高浜虚子 「子規居士と余」
...うつらうつら眠くなった頃...
田中英光 「野狐」
...うつらうつらしてる間に風邪(かぜ)をひいたとみえ...
豊島与志雄 「不思議な帽子」
...吉田なにがしというたが……吉田なにがしと申す剣客はあまり聞かぬ……仮名(けみょう)ではあるまいか」兵馬はうつらうつらと歩みつつ...
中里介山 「大菩薩峠」
...うつらうつらして...
中里介山 「大菩薩峠」
...此の夜もうつらうつらとしてありけるほどふけゆくまゝに一しきり交々襲ひきたれるに驚くひそやかに蟄さむと止る蚊を打てば手の痺れ居る暫くは安し聲掛けて耳のあたりにとまる蚊を血を吸ふ故に打ち殺しけり七月一日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...うつらうつらと揺(うご)いて...
夏目漱石 「永日小品」
...うつらうつらと居睡(いねむ)りしておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...うつらうつらと昔の男の事を考へるのは愉しみであつた...
林芙美子 「晩菊」
...うつらうつらした半睡(はんすい)の中で...
久生十蘭 「キャラコさん」
...そのまま又そのお母さんにもたれながらうつらうつら睡ってしまった...
堀辰雄 「花を持てる女」
...夜も昼もうつらうつらとして...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...うつらうつらと目を閉じて聞いていた私の目から...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...いたく疲労を覚ゆるに再び眠りたく眼を塞ぎたるも例のうつらうつらとするばかりにて安眠を得ず...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...うつらうつらとして来たが』『お待ちあそばせ』寝所へ立つ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...そして会下山と鵯越えときのうの展望を瞼に、うつらうつら、半眠りの中に、ひとりで幻想をほしいままにしていた...
吉川英治 「随筆 新平家」
...うつらうつらとしたかと思うと...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
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