...二人(ふたり)の黒き睫(まつげ)は繁叩(しばたゝ)きえれきの通ふ細指はうつらうつらと...
アルテュル・ランボオ 上田敏訳 「虱とるひと」
...一人の俳人のそれを低声に誹謗(ひぼう)しつつあるのを聞きながら余はうつらうつらと夢に入った...
高浜虚子 「子規居士と余」
...高熱のためにうつらうつらして...
太宰治 「パンドラの匣」
...」虚栄の子のそのような想念をうつらうつらまとめてみているうちに...
太宰治 「もの思う葦」
...うつらうつらと居眠りしているような状態であった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...寛一郎一人がうつらうつらしていると...
田中貢太郎 「掠奪した短刀」
...ついうつらうつらと眠り始めました...
豊島与志雄 「不思議な帽子」
...うつらうつらしていたので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...唯うつらうつらとのみその日その夜を送り過した...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...吉田なにがしというたが……吉田なにがしと申す剣客はあまり聞かぬ……仮名(けみょう)ではあるまいか」兵馬はうつらうつらと歩みつつ...
中里介山 「大菩薩峠」
...蝉が鳴いてゐる蝉が鳴いてゐるほかになんにもない!うつらうつらと僕はする……風もある……松林を透いて空が見えるうつらうつらと僕はする...
中原中也 「蝉」
...うつらうつら私はひだまりの亀の子...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...うつらうつらしていた...
久生十蘭 「海難記」
...うつらうつらしていた左太夫が...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...ついうつらうつらして前後を忘れてしまい...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...さかなは何時もうつらうつらとしか眠れなかったのが...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...うつらうつらしながら...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...そうして暁の透(す)き通った青い光りの裡(うち)にうつらうつら瞬く星と...
夢野久作 「白髪小僧」
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