...花磁盞(かじさん)を前にうっとりと...
芥川龍之介 「奇遇」
...夢現(ゆめうつつ)のような目なざしをうっとりと外の雨脚へやって...
芥川龍之介 「妖婆」
...どうした」伝蔵は白い(きれい)な顔をうっとりとさして麻をつないでいるお種の方を見た...
田中貢太郎 「蟹の怪」
...うっとりとしてそれを見送っていた...
田中貢太郎 「金鳳釵記」
...うっとりとなって口のふちに持って往ったが...
田中貢太郎 「水莽草」
...うっとりと眺めていた...
徳田秋声 「足迹」
...彼女はうっとりとしていた...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...そしてただうっとりと外の景色に眼をやっていました...
豊島与志雄 「白藤」
...またうっとりと閉じていくように...
豊島与志雄 「春の幻」
...秋子がうっとりと星を眺めてるのに気付いて...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...うっとりと眺めつくして...
中里介山 「大菩薩峠」
...うっとりとその顔ばかり眺めている久世(くぜ)氏...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ただそのたえいるようなしらべにうっとりとなるばかりです...
火野葦平 「人魚」
...女主人はうっとりと何か物を考えているらしく見えていたが...
森鴎外 「雁」
...うっとりと眼をつむった...
山本周五郎 「似而非物語」
...聞き疲れてうっとりとなった彼の眼が...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...矢代もこのうっとりとする旅の景色を一人で眺め暮すよりも...
横光利一 「旅愁」
...まだうっとりとわが身の幸に酔っている...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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