...そしてシバの都に自分の国も忘れてうかうかと時を過してゐたコマギイナの王の所へ駈けて行つた...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...寸時(いっとき)もうかうかと遊(あそ)んでは居(お)りませぬ...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...うかうかとまた調子づいて行っちゃア困ります...
岩野泡鳴 「猫八」
...虚々(うかうか)とおのれも里の方(かた)へ呻吟(さまよ)ひ出でて...
巌谷小波 「こがね丸」
...私はうかうかしてはいられません...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...なほうかうかと進みしに...
大町桂月 「多摩川冒險記」
...それをうかうか眺めながら通っていると...
高浜虚子 「丸の内」
...ついうかうかと遊んでしまって...
高見順 「如何なる星の下に」
...そうしてまたも四日ばかりもうかうかと送って...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...ついうかうかと行きたくなるんだそうですな...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...も少し永く此の心持を続けていたいような気がして浮々(うかうか)と来合せた電車に乗って遊びに行きつけた新聞社に行って見た...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...こんな事をうかうか考えている自分を発見すると同時にまた...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...うかうかしてはいられない...
原民喜 「壊滅の序曲」
...時世の変ったこの頃では気恥かしくてうかうかとは裸にもなれない始末です...
火野葦平 「糞尿譚」
...それがサンドリヨンには、うるさいどころではありませんでしたから、ついうかうか、妖女(ようじょ)にいましめられていたことも忘れていました...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「灰だらけ姫」
...そんな事でうかうかしてゐるうちに...
堀辰雄 「山日記 その一」
...……須磨、明石も塩屋のけむりのみにて、冬ざれ、うら淋しうは候へど、汀々(なぎさなぎさ)、千鳥の賑(にぎ)はひをかしくて、うかうか、都の師走(しはす)も忘れ歩きをり候ふままに...
吉川英治 「私本太平記」
...いかにも「うかうかしていた」自分の姿とを認めるきりで...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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