...斜につき出した甍(いらか)の先に...
芥川龍之介 「羅生門」
...斜につき出した甍(いらか)先(さき)に...
芥川龍之介 「羅生門」
...大蟻の甍(いらか)這ひ居る暑さかな 佛座草も...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...仲店(なかみせ)の通りから宏大(こうだい)な朱塗りのお堂の甍(いらか)を望んだ時の有様ばかりが明瞭(めいりょう)に描かれ...
谷崎潤一郎 「秘密」
...裁判所の赤煉瓦(あかれんが)も、避雷針のある県庁や、学校のいらかも、にぶく光っている坪井川の流れも、白い往還をかすかにうごいている馬も人も、そして自分も、母親も、だれもかれも、うすよごれて、このたいくつな味気ない町にしばりつけられてるようにみえた...
徳永直 「白い道」
...それぞれ相当に高い甍(いらか)を見せているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...今はた 都会の甍(いらか)の 上に...
中原中也 「在りし日の歌」
...ここいらか」「そこだ...
夏目漱石 「二百十日」
...「君子(くんし)は坦(たいらか)にして蕩々(とうとう)たり...
新渡戸稲造 「自警録」
...三それから半月経ったある日江戸の街々の甍(いらか)の上に泳いだ鯉幟(こいのぼり)が影を潜めると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...甍(いらか)の波を渡る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いらかの波の上を大川へそれて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...甍(いらか)に於て怒り立つてゐる...
萩原朔太郎 「宿命」
...ここいらからはしばらく飛鳥川もたいへん好い...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...窪(くぼ)みたる階(きざはし)をつくりてその顛を平(たいらか)にしたれば...
森鴎外 「文づかひ」
...本丸の甍(いらか)は...
吉川英治 「江戸三国志」
...大内山いちめんの五月のみどりも華麗な甍(いらか)も...
吉川英治 「私本太平記」
...小松殿の薔薇園(しょうびえん)だの平相国入道(へいしょうこくにゅうどう)の館(やかた)だのが甍(いらか)をならべていた平家繁昌の頃から...
吉川英治 「宮本武蔵」
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