...例の口付(くちつき)煙草入れと...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...生みたての卵のやうに滋養に富んでるらしい口附(くちつき)をして喋舌(しやべ)つた...
薄田泣菫 「茶話」
...めつきくちつきなど奥方に瓜二つだと申すことで...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...その両親の話してゐることの何であるかが少しはわかつたが――また父親が例の感慨深い口吻(くちつき)で...
田山録弥 「草みち」
...この女の汚らしい口容(くちつき)をみるのが厭な気持で...
徳田秋声 「足迹」
...俺(お)らこつちの方(はう)通(とほ)つたもんだから一寸(ちよつくら)踏(ふ)ん掛(がゝ)つて見(み)た處(ところ)さ」おつたは何(なに)か理由(わけ)の有相(ありさう)な口吻(くちつき)で輕(かる)くいつた...
長塚節 「土」
...「本當(ほんたう)に暖(ぬくと)く成(な)つたんだよなあ日輪(おてんとさま)まで酷(ひど)く眩(まちつ)ぽくなつたやうなんだよ」おつぎは例(れい)の少(すこ)し甘(あま)えるやうな口吻(くちつき)で一枚(まい)の掛蒲團(かけぶとん)をとつた...
長塚節 「土」
...見てゐても野田のくちつきは殆んど動かぬ間に...
牧野信一 「早春のひところ」
...馬の口附(くちつき)来る事遅きを詰(なじ)れば馬に任せて往かれよという故...
南方熊楠 「十二支考」
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