...鷹(たか)には公儀より御拝領の富士司(ふじづかさ)の大逸物(だいいちもつ)を始め...
芥川龍之介 「三右衛門の罪」
...大きさも毛なみも一対な茶まだらの逸物(いちもつ)で...
芥川龍之介 「偸盗」
...生(しょう)ある一物(いちもつ)...
泉鏡花 「海の使者」
...また一物(いちもつ)あるような腹がまえと...
岩野泡鳴 「耽溺」
...胸に一物(いちもつ)あるので...
梅崎春生 「Sの背中」
...いちいちもつともと頭をさげた...
小穴隆一 「二つの繪」
...」といやに優しい言葉遣いをして腹に一物(いちもつ)...
太宰治 「新釈諸国噺」
...その辺がここでは逸物(いちもつ)でございましょうな...
中里介山 「大菩薩峠」
...白馬岳の峯頭に浮彫りする黒鹿毛の逸物(いちもつ)で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...何だかKの胸に一物(いちもつ)があって...
夏目漱石 「こころ」
...叔父は果して最後の一物(いちもつ)を胸に蔵(しま)い込(こ)んでいた...
夏目漱石 「明暗」
...南部産八寸(やき)に余る逸物(いちもつ)に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...隊前には黒髯(くろひげ)を怒(いか)らした一士官が逸物(いちもつ)に跨(またが)って進み行く...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...その百合の花非常に白きを嫉んでヴェヌス女神海波の白沫より出現し極浄無垢の花の真中に驢(うさぎうま)の陽根(いちもつ)そのままな雌蕊(めしべ)一本真木柱太しく生(はや)した...
南方熊楠 「十二支考」
...仏者(ぶつしや)の百一物(ひやくいちもつ)のやうになんの道具も只一つしか無い...
森鴎外 「妄想」
...これらの雑器には一物(いちもつ)があるのである...
柳宗悦 「北九州の窯」
...これは逸物(いちもつ)らしい...
吉川英治 「三国志」
...腹にいちもつがあるので...
吉川英治 「神州天馬侠」
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