...ただ志いたずらに高く...
岩波茂雄 「岩波文庫論」
...三友の慰藉(いしゃ)がいたずらに安価なる口と唇との慰めに過ぎぬことを暗に嘲ったのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...いたずらに急ぐ必要もありませんが...
高神覚昇 「般若心経講義」
...いたずらにやった鼠がお目に留まって貴僧(あなた)に望まれて行けば何より……」と...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...いたずらに悲観する勿(なか)れ...
太宰治 「パンドラの匣」
...崑はいたずらに小さな蛇を函の中へ入れて...
田中貢太郎 「青蛙神」
...いたずらに来たのだという噂(うわさ)が...
中里介山 「大菩薩峠」
...このいたずらに参加していることがわかった...
新美南吉 「川」
...いたずらに増(ふ)えた髪の霜(しも)でもなく...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...タヌの水浴着(マイヨオ)を持たされたコン吉が、漠然たる眼(まなこ)をしばたたきながら、入江伝いに来て見れば、鰯の腸(はらわた)の匂いを含んだ、やや栄養の良すぎる朝風が糸杉の枝を鳴らし、蕭条(しょうじょう)たる漁村に相応(ふさわ)しからぬ優雅な音をたてているのだが、コン吉はそれほどまでに深く自然の美観を鑑賞する教養がないためか、いたずらに、臭い、臭いといって顰蹙(ひんしゅく)し、この島における印象は、どうも飛(と)んでもないところへ漂着したものだというところに落着したのであった...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...些末の事務に奔走していたずらに身心を労し...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...いたずらに高価なのではない...
柳宗悦 「樺細工の道」
...いたずらに器を美のために作るなら...
柳宗悦 「民藝四十年」
...いたずらに意味なき深入りをしてただ盲動をつづけておりましょうや...
吉川英治 「上杉謙信」
...いたずらに空を打つのみで...
吉川英治 「三国志」
...いたずらに呂布を怒らすよりはむしろ呂布に完全な勝利を与えて...
吉川英治 「三国志」
...いたずらに人心の弱点――私慾...
吉川英治 「新書太閤記」
...いたずらに贅(ぜい)でもない...
吉川英治 「源頼朝」
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