...そのようないかがわしい装いを凝らしたのはいったい誰れか? と開き直る前に当然警官達の疑惑は...
大阪圭吉 「闖入者」
...中にはずいぶんいかがわしい人も交じっているようである...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...しかるに今日世間に流布する多くのいわゆる通俗科学書中にはすこぶるいかがわしいにせ物が多いように見受けられる...
寺田寅彦 「科学と文学」
...こういう一見はなはだいかがわしいグロテスク教育も...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...いかがわしいお茶番ばなしが始まった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...随分いかがわしいものも多かったと言われております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いかがわしい習俗の中で暮すようになっためぐりあわせが悪いのだと...
久生十蘭 「予言」
...つまりロンドンやパリのいかがわしい所で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...母の一族がいかがわしいところからあらゆる情報を仕入れてきやす...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...すでに最初から何かいかがわしいもの...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...いかがわしい女を抱き捨て御免にして智謀無双と自ら誇っていた者があった...
南方熊楠 「十二支考」
...いかがわしい経歴の若い男が大衆の前に全身をあらわすことのできない党というものへの好奇心や畏怖やを利用して...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...人間は誰も彼もお前にとっては、いかがわしい、疑わしいものなんだ...
三好十郎 「冒した者」
...いかがわしい先生方の白人為事(しろうとしごと)が...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...いかがわしい治療のことも耳にはいっていたし...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...自分だけはいかがわしい女を三人も抱えて贅沢三昧(ぜいたくざんまい)に暮している...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いかがわしい特許品...
山本笑月 「明治世相百話」
...いかがわしい飲食店や白粉(おしろい)の女が急激にふえているが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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