...あろうことかあるまいことか...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...あろうことかあるまいことか...
海野十三 「宇宙戦隊」
...あろうことかあるまいことか...
海野十三 「爆薬の花籠」
...「マア、あろうことか、あるまいことか……気違いの沙汰(さた)です...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...あろうことかあるまいことか! これを種に妻に恐喝を試みて情交を迫ったというのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...あろうことかあるまいことか! さくらの幹にもたれて上を見あげながら...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...あろうことか身分違いの女を御寵愛になったために...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは、手に手に一抱えのものを持って、ある距離を取って壁画を眺めているお銀様の前を横切ると共に、あろうことか、今も不快の種となっていたその大床の床板の上へ持って来て、三人がおのおの胸いっぱいに抱えていた物を置き放してしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「如何(いか)にも尤も、この儘許しては、取締りの私の一分が立ちませぬ、それでは皆の衆」「ハッ」十幾人のお腰元、事あれかしと待って居たのが、パッと寄って来ると、村松金之助を八方から取囲み、「狼藉者、神妙にしや」口々に罵(ののし)り乍ら、赤い襷(たすき)、白い扱帯(しごき)、黄色い帯止めと、あらゆる紐を四方から投げ掛け、恐れ入って蹲(うずく)まる青侍を、あろうことか、キリキリと縛り上げてしまったのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「番頭の宇吉、こいつは口もちょっかいも達者で、ことに女にかけては町内でも名題の箸(はし)まめだ、あろうことか、主人の妾のお通に変なことばかりするそうで、――主人の依右衛門は、江戸一番の大気(だいき)だから、それを聴いても屁とも思わないが、小当りに当られるお通が参ってしまって、近頃は良い顔をしないそうで」「それっ切りか」「まだありますよ、主人の倅の幾(いく)太郎、先妻の子で二十一だ、どうも親仁の妾と反(そり)が合わず、顔を見ても口をきかない程で、青瓢箪(あおびょうたん)のヒョロヒョロ息子だが、こんなのが思い詰めると、とんだことをやり兼ねませんね」「――」「それから」「まだあるかえ」「主人の義理の弟の辰(たつ)之助――店の支配をして居る四十男ですがね、無口で愛嬌者だが、散々道楽をした揚句の堅気だから、何時(いつ)精進落(しょうじんおち)するかわかったものじゃない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あろうことか、知事の令嬢を誘拐しようと企んだり、死んだ農奴を買うだの、夜な夜な、静かに余世を送っている老耄れの女地主を脅やかすだのという、血迷った考えを起こすなんて、そりゃ驃騎兵の見習士官あたりのやり口で、断じて六等官の所業ではない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
... あろうことか 正面かいだんを 下りて 牛乳おきばまで バターを 取ってきます...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう訳 「ちょびひげサミュエルのはなし」
...そいつをあろうことかあるめえことか...
正岡容 「寄席」
...雪之丞がかたき持ち? あろうことかしら?妙に胸が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...と、同時に、トン、トンと、二あしばかり退って、踏みしめると油断なく構えて、刀に、手をかけた容子(ようす)――雪之丞も、相手が、本気になって、身を固めたので、屹ッと闇を透かしてみつめると、あろうことか、それが、昔の兄弟子、今はあきらかに、敵とみとめずに置けぬ、門倉平馬なのだ!「ほう、そなたは?」と、思わずいうと、「江戸は、広いが、狭いのう――雪之丞、久しぶりだな? よう逢えたな?」「なに、雪之丞?」伴(つ)れの武士、おどろいたように呟いた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...――京の小酒屋において、あろうことか、御献上の紀州犬に、土足を食らわせしという一事は」「食いつく犬には、足を引くのが人情なれど、執権の君に奉る献上のおん犬と知ったれば、引くは畏れあり、足くびぐらいは、惜しからじと、おん犬の口中へ、われから、餌に奉ったまででおざる」高氏はけろとして言った...
吉川英治 「私本太平記」
...あろうことか、あるまいことか、かりにも子たる義龍が、親と名のある入道様のお首を……」語るにも、浅ましくて、身がふるえるように、武者はそういって、道三山城守の最期を訴えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...とても私に話し誇らずにはいられないであろうことからも...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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