...あまり俺(わし)に依(たよ)る気(き)になっては面白(おもしろ)うない……...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...境遇の差があまりにはなはだしいというのもそこだ...
伊藤左千夫 「去年」
...あまりあわてたのと...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...若い男のお客さんにお茶を差出す時なんか、緊張のあまり、君たちの言葉を遣(つか)えば、つまり、意識過剰という奴をやらかして、お茶碗をひっくり返したりする実に可愛い娘さんがいるものだが、あんなのが、まあ女性の手本と言ってよい...
太宰治 「花吹雪」
...無論根本はさういふ処から起つて来てゐるのではあるけれど――以前の文芸のあまりにロマンチツクに流れたところから萠芽を発してゐるのではあるけれど...
田山録弥 「小説新論」
...あまりに多く生活力をそなえていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...時々遠くから不意に現れる訴(うったえ)も、苦しみとか恐れとかいう残酷の名を付けるには、あまり微(かす)かに、あまり薄く、あまりに肉体と慾得を離れ過ぎるようになった...
夏目漱石 「門」
...僕達も一ヶ月あまりを半病人のやうに勢なく暮して居ります...
原民喜 「書簡」
...郵便局長の夫人があまり図にのって好い気になっているので我慢がならなくなり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...わたくしはあなたを愛するあまり...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...あまりに懸隔のありすぎるわが身の上であることを痛切に知って悲しんだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こどもこどもが生れたわたしによく似てゐるどこかが似てゐるこゑまで似てゐるおこると齒がゆさうに顏を振るそこがよく似てゐるあまり似てゐるので長く見詰めてゐられないときどき見に行つてまた机のところへかへつてくる私はなにか心でたえず驚きをしてゐる...
室生犀星 「星より來れる者」
...栄子は苦しさのあまり胸を掻き(むし)ったり...
山本周五郎 「青べか物語」
...い」感激のあまり吃りが昂進したらしかった...
山本周五郎 「似而非物語」
...あまりに突然であり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...酒もあまり美味(うま)そうではなかった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あまり甚だしいのでギョッとするようなのも珍らしくない...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...あまり時ならぬものでしたから...
吉川英治 「江戸三国志」
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