...一抱あまりの葉柳が...
芥川龍之介 「妖婆」
...そして彼らいよいよ来り見ればあまりに陰惨(いんさん)なる有様よ! あまりに大なる変化よ! 町の外に逐(お)われて乞食の如く坐し悪腫全身を犯すその惨状よ! 疑うヨブあるいは隠れたる大罪を犯してこの禍(わざわい)を受けしにあらざるか...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...しかし宇宙は銀座通りのように華やかではなく人々はようやくロケット「赤鬼号」からの報道が毎日あまり単調なのに倦きはじめた...
海野十三 「ある宇宙塵の秘密」
...大貧に、大正義、望むべからず――フランソワ・ヴィヨン第一回一つの作品を、ひどく恥ずかしく思いながらも、この世の中に生きてゆく義務として、雑誌社に送ってしまった後の、作家の苦悶に就(つ)いては、聡明な諸君にも、あまり、おわかりになっていない筈(はず)である...
太宰治 「乞食学生」
...つまり自分の本業にあまり必然的な必要も連関もなく...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それは歴史哲学乃至社会哲学とあまり区別を持たない...
戸坂潤 「辞典」
...それに調和というやつがあまり高く値踏みされているから...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ただあまりに不意の出来事に対する...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...毒酒と藥酒の詭計(きけい)があまりにも鮮(あざや)かだつたので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あまりに世の中の美人観が変ったとて...
長谷川時雨 「明治大正美女追憶」
...彼女がその着物をちぬ子の家から持って来てもはや十日あまりにもなるのだが...
林芙美子 「魚の序文」
...あまり人家には作っていない...
牧野富太郎 「植物知識」
...メグはあまり疲れたからいけないといいます...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...夫人は絵のほうはあまり目にとめず...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼はあまり身を入れてはいなかった...
山川方夫 「昼の花火」
...可哀そうにと思うあまりついあまやかしたくなる...
山本周五郎 「菊屋敷」
...あまり長く相成りますから併せて略させて頂きます...
夢野久作 「暗黒公使」
...あまり不意だった歓びと...
吉川英治 「江戸三国志」
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