...白(しろ)い花片(はなびら)が芝居(しばゐ)の雪(ゆき)のやうに青(あほ)い空(そら)へちら/\と光(ひか)つては消(き)えしました...
竹久夢二 「桜さく島」
...厳粛=阿呆感(あほうかん)とにかくね...
太宰治 「斜陽」
...阿呆(あほ)くさい限りの議論をたたかわすのである...
太宰治 「父」
...僕だって阿呆(あほう)ではない...
太宰治 「パンドラの匣」
...「あほう、そんなことを云うひまに、お客さんに茶でもあげえ」忰(せがれ)は何を云っているか判らない船頭一家の話を切れ切れに聞いていたが、そのうちに胴の間へ来る軽い跫音(あしおと)がするのでふりかえった...
田中貢太郎 「参宮がえり」
......
種田山頭火 「其中日記」
...陽に焦(や)けて思いおくところなく真っ黒になった顔を少し阿呆(あほ)たらしく挙げて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不運の一あほりに炎あらぬ方へと燃えあがりては...
一葉 「暗夜」
...まるで阿呆鳥(あほうどり)のように飛び廻るのであった...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...信天翁(あほうどり)の一群が...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...説明を聞けばあほらしいほど簡単だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...あほと言うだろうと思って最初言わなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...やけ酒をあほりながら憤懣を充してゐたと見えるのだ...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...まあほとんどなんにも起りはしなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...まあほんとうにありがとうと云った若い声はも一人の子がだまってただ立って居たのにくらべてよけい仙二にははっきりと覚えられた...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...何となし休まってたっぷりした心持になって、ふと気がついて、ああほんとに、これが幸福という気持、と思いました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それじゃあほかになにがある...
山本周五郎 「さぶ」
...「あての金もどせ、どあほ、ぬすとう、ええくやし、あんな小使なんぞに恥かかされて、なにが高級的や、金もどして出ていけ、ぬすとう、ええどうしたろ」「済まん堪忍して、わいが悪かった、これからあんじょうするよってな、これや」おれは憮然(ぶぜん)と浮かない気分になった...
山本周五郎 「陽気な客」
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