...僕は「阿呆(あほう)の言葉」を読み飽きましたから...
芥川龍之介 「河童」
...――少々阿呆陀羅(あほだら)経めくが――やっぱり...
辰野隆 「愛書癖」
...「あほう、そんなことを云うひまに、お客さんに茶でもあげえ」忰(せがれ)は何を云っているか判らない船頭一家の話を切れ切れに聞いていたが、そのうちに胴の間へ来る軽い跫音(あしおと)がするのでふりかえった...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...・朝焼あほげばぶらさがつてきた簑虫・草の青さに青い蛙がひつそり庵にも赤い花が咲いてゐる――と誰かゞいつた...
種田山頭火 「行乞記」
...……なあほれ、どこやらの人じゃなあ、お大師さんに信心して、お水をいただいて来て目を洗ろたら、お大師さんのお姿が現われ……」「おばあさん!」おじさんが顔をあげておばあさんをさえぎった...
壺井栄 「大根の葉」
...日本人でもこのまねをするあほうがあるが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...ばかめ」「何が阿呆(あほう)かいな? はい...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...信天翁(あほうどり)か――とびか...
中里介山 「大菩薩峠」
...群棲(ぐんせい)を常とする信天翁(あほうどり)が今時分ひとりで...
中里介山 「大菩薩峠」
...阿呆(あほう)の振りをしていた男――こいつが丈太郎でなかった日にゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...陽に焦(や)けて思いおくところなく真っ黒になった顔を少し阿呆(あほ)たらしく挙げて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...茶屋(ちやゝ)が裏(うら)ゆく土手下(どてした)の細道(ほそみち)に落(おち)かゝるやうな三味(み)の音(ね)を仰(あほ)いで聞(き)けば...
樋口一葉 「たけくらべ」
...その時はお前の事を奥様とでもいふのであらうに今つから少し気をつけて足を出したり湯呑(ゆのみ)であほるだけは廃(や)めにおし人がらが悪いやねと言ふもあり...
樋口一葉 「にごりえ」
...あほ仲間が言うわ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...」「阿呆(あほ)らしい...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...「まあほんとに珍らしい物を見せて貰(もら)つたよ...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...あほらしい話である...
柳田國男 「地名の研究」
...強右衛門は阿呆(あほう)のように口を開(あ)いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索