...こなたはそのあばら家に行ひすまいて居つた隠者の翁(おきな)ぢや...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...あばら家の中には又もとの如く...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...あばら家の門に佇(たたず)みながら...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...あばら家の一ならびがある...
芥川龍之介 「日光小品」
...「形ばかりの世界」にとらわれた人々はこのあばら家に楽しそうに遊んでいる小児のような...
芥川龍之介 「日光小品」
...この島の人家は凡て離れ離れに建っているのだが、そのあばら家は、殊に孤立している感じだった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...一時寄寓(きぐう)して居た親戚の家から父が買った大きな草葺のあばら家に移った時...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...あばら家も為に風情(ふぜい)を添えた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それから結婚十四年目の明治四十年に初めて一反五畝の土と一棟(ひとむね)のあばら家を買うて夫妻此粕谷に引越して来ました...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...隙間の多いあばら家に...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...あばら家(や)の腐つた土台から軈(やが)ては破れた畳(たゝみ)までを浸(ひた)してしまふ...
永井荷風 「水 附渡船」
...「貴方の義理の父上が今この瞬間にも、汚いあばら家で、薪を買うお金すらない状態で息を引き取ろうとされています...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...まるであばら家のようななかに...
堀辰雄 「花を持てる女」
...あばら家で彼の母親は手まはりのものなどを売りながら...
牧野信一 「裸虫抄」
...だが正直一途の貧乏人のあばら家へやってきて...
正岡容 「小説 圓朝」
...こんなあばら家から...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ごらんのとおりのあばら家(や)ですから...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...藪隣(やぶどな)りのあばら家から...
吉川英治 「私本太平記」
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