...あばら家の一ならびがある...
芥川龍之介 「日光小品」
...ひどいあばら家だった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...一軒の小さなあばら家が見えていた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...この島の人家は凡て離れ離れに建っているのだが、そのあばら家は、殊に孤立している感じだった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...見るから疲弊したあばら家の多い村落に心を痛ませつつ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...宮殿の蛇腹をしあげる石工は夜になると小舎(ウィッグワム)にも劣るあばら家に帰るのであろう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...彼の家のようなあばら家(や)の普通の一年間の家賃の総計と大してかわりがないぐらいの入費で建てた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...自分のような九尺二間のあばら家(や)へ相応の家から来てくれてがあろうとも思わず...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...たとえどんなあばら家でも...
寺田寅彦 「破片」
...一時寄寓(きぐう)して居た親戚の家から父が買った大きな草葺のあばら家に移った時...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一反(たん)五畝(せ)の土と十五坪の草葺のあばら家(や)の主(ぬし)になり得た彼は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...あばら家も為に風情(ふぜい)を添えた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...初めて田舎のあばら家(や)住居(ずまい)をする彼等は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...あばら家(や)の腐つた土台から軈(やが)ては破れた畳(たゝみ)までを浸(ひた)してしまふ...
永井荷風 「水 附渡船」
...「貴方の義理の父上が今この瞬間にも、汚いあばら家で、薪を買うお金すらない状態で息を引き取ろうとされています...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あばら家で彼の母親は手まはりのものなどを売りながら...
牧野信一 「裸虫抄」
...だが正直一途の貧乏人のあばら家へやってきて...
正岡容 「小説 圓朝」
...藪隣(やぶどな)りのあばら家から...
吉川英治 「私本太平記」
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