...あせらずゆっくり考えた...
大阪圭吉 「三の字旅行会」
...簡潔な言葉の中に無限の人情の世界を現出させ少しもあせらずに單調に落着いて然し不思議な波瀾を生んでゆく數奇な運命を卷き起す筆の魔力には感嘆する日本人の書いたものはこんなものに比べると實に貧しい...
千家元麿 「自分は見た」
...むやみに早く全快したいとあせらずに...
高神覚昇 「般若心経講義」
...生きているのと同じ速度で、あせらず怠らず、絶えず仕事をすすめていなければならぬ...
太宰治 「風の便り」
...あせらずたゆまず一歩一歩...
種田山頭火 「其中日記」
...流れるまゝに流れよう、あせらずに、いういうとして...
種田山頭火 「旅日記」
...……ただ要領としては、あせらず、ゆっくり狙いをつけること...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...いまのうちあせらずすつかりおなほしになつていたゞきたうございます...
辻村もと子 「早春箋」
...徒らに判断をあせらず...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...口をあいてそれを見送っていたピグミーは、存外あせらず、例の角行燈(かくあんどん)の前に小さい膝をドカリと組んで、油差の油をゴクリと飲み、小憎らしい落着きを弁信の方に見せ、「どうです、弁信さん、これでもまだ起きられませんか...
中里介山 「大菩薩峠」
...苦労はお互いというものだ」急がずあせらず...
本庄陸男 「石狩川」
...どうかあせらずに時節をお待ちあそばせ...
山本周五郎 「雨あがる」
...あせらずにやって下さい」「わかりました」「しかし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...死ぬまでが修業だと思ってあせらずにゆっくりとやれ」新八は頭を垂れた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あせらずゆっくり養生すれば...
山本周五郎 「柳橋物語」
...あせらずに待っていようという気持だったのである...
山本周五郎 「柳橋物語」
...今も今とて雲霧にああ言われた仕事の意地――尺取の心はあせらずにいられません...
吉川英治 「江戸三国志」
...そして、あせらず、逃避せず、そして無明(むみょう)をあゆむことじゃ...
吉川英治 「親鸞」
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