...和作が毎冬の京都の寒気で身体をこはしたあげく...
犬養健 「朧夜」
...前もつて厚くお詫び申しあげておく...
宇野浩二 「思ひ出すままに」
...あたいがあの箱の中へ這入(はい)ってあげるわ...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...ネクタイをほどいてあげようか...
太宰治 「正義と微笑」
...「どうしても他じゃない」「どうしてあげる」「鉤のようなものを入れるか」「はやけりゃ助かるかも判らん」「何人(たれ)か胆力(ひい)の強い者はないか...
田中貢太郎 「蟹の怪」
...もったいないことを申しあげてはならんぞ」為作の頭はその時何かに持ちあげられるようになってふいとあがった...
田中貢太郎 「放生津物語」
...博士」と坊さんは眼をパチパチさせながら顔を見あげて云った...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...あんないい御馳走をしてあげたじゃありませんかね……...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...高みから泣き声をあげていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一杯に糞のついた臀でも構はずに持ちあげる...
長塚節 「佐渡が島」
...顏が揚幕(あげまく)の方へ向いて居るので斯うするより外に傷口を見る方法は無かつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...酔漢どもはドッと歓声をあげて丸テーブルの傍に寄って来て...
久生十蘭 「魔都」
...つれづれで退屈な時間もあなたに代わってその人の世話をしてあげることで紛らしたいなどとお勧めになるものですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...井戸蓋をあげて、もう一度、耳を傾けた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...呼号をあげたりして...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お湯をさしあげい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あなたの贈りものは?銀色の絞られた水平線まで彼女は片脚あげて...
吉行エイスケ 「職業婦人気質」
...活溌に日本人教化の実際の成績をあげていた...
和辻哲郎 「鎖国」
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