...鬱々として日を暮らすこと多し...
芥川龍之介 「病中雑記」
...怨嗟の声を一身に浴びる思いで鬱々としていたことも事実であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...決してその間ぢゆう鬱々としてお暮しなさつてゐたわけではなく...
太宰治 「右大臣実朝」
...憤怒(ふんぬ)をさえ覚えて、寝床を蹴って起き、浴場へ行って、広い浴槽を思いきり乱暴に泳ぎまわり、ぶていさいもかまわず、バック・ストロオクまで敢行したが、心中の鬱々は、晴れるものでなかった...
太宰治 「八十八夜」
...まだ少し頭が重いそうで蒲団(ふとん)の中で鬱々としている...
太宰治 「ろまん燈籠」
...鬱々(うつ/\)としているように見えたので...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...第十九世紀社会の大烈風はすでにかの上古において垂天の雲のごとき鬱々葱々(うつうつそうそう)たる貴族的の大木を抜き去れり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...旅人は何か鬱々(うつうつ)と考えに沈んでいるらしかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...杉木立の中の鬱々と茂った草と...
直木三十五 「南国太平記」
...どうも鬱々として...
中原中也 「文学に関係のない文学者」
...花曇りの頃から引続いて随分鬱々しい厭な時期であった...
中谷宇吉郎 「雑記」
...それで鬱々として...
中谷宇吉郎 「百科事典美談」
...鬱々と東のほうを眺めていると...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...また多血から来る鬱々(うつうつ)な忿懣(ふんまん)とをやりばなくしておいでだった...
吉川英治 「私本太平記」
...鬱々(うつうつ)と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...また鬱々(うつうつ)たる義憤に燃えた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...鬱々(くさくさ)すれば...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...鬱々(うつうつ)と焦(じ)れきって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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