...沿岸一帯が鬱々と黄金色のひかりを放って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...決してその間ぢゆう鬱々としてお暮しなさつてゐたわけではなく...
太宰治 「右大臣実朝」
...鬱々として樂しまない...
太宰治 「お伽草紙」
...憤怒(ふんぬ)をさえ覚えて、寝床を蹴って起き、浴場へ行って、広い浴槽を思いきり乱暴に泳ぎまわり、ぶていさいもかまわず、バック・ストロオクまで敢行したが、心中の鬱々は、晴れるものでなかった...
太宰治 「八十八夜」
...私は鬱々として楽しまず...
太宰治 「服装に就いて」
...鬱々(くさくさ)するような降雨(あめふり)の日には...
徳田秋声 「あらくれ」
...心が鬱々としている時...
林芙美子 「新版 放浪記」
...鬱々とした面持で...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...往来で二三度見かけた町の雛妓に初恋を感じて終日鬱々として部屋に引き籠つてゐた...
牧野信一 「毒気」
...鬱々として何を言っても確かな返事さえもしなかった...
室生犀星 「蛾」
...きょうも鬱々(うつうつ)としてまた愉しく...
室生犀星 「陶古の女人」
...」公爵は夜どほし鬱々と物を案じてゐた...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...鬱々とつづいているところなので...
山之口貘 「沖縄帰郷始末記」
...全島鬱々たる樹木の山もそれまでは禿山との事...
横光利一 「欧洲紀行」
...「そんな生き方はもう鬱々(くさくさ)だ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「鬱々(くさくさ)だ...
吉川英治 「野槌の百」
...何を鬱々(くよくよ)」と...
吉川英治 「源頼朝」
...灰色に鬱々(うつうつ)とした雲は...
蘭郁二郎 「自殺」
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