...暗澹たる宇宙に飛び去るところであった...
海野十三 「ある宇宙塵の秘密」
...地球の廻転と反対の方向に飛び去るわけだが...
海野十三 「のろのろ砲弾の驚異」
...うしろへ飛び去る...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...私は呆然(ぼうぜん)と窓外の飛んで飛び去る風景を迎送している...
太宰治 「鴎」
...飛び去る人生の暗雲――喜悦や悲痛や憤怒(ふんぬ)に酔った諸々(もろもろ)の民衆...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...洒落は飛び去る精神の糞である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...鬼の飛び去るのに似よった震えが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...老人は馬蠅の飛び去る方を睨(にら)みながら...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...僕はこの世からあまり沢山のものを抱いて飛び去るのではないだろう...
原民喜 「夢と人生」
...お前も今までのお前の姉妹が逃げたと同じやうに飛び去るのだらう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...――私たちは気楽な鳥だ、もう世界中を旅していて、飛び去る時には、いつもあらゆる人の心を拉してゆく、というのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...魚を率いて飛び去る〉...
南方熊楠 「十二支考」
...毎度飛び来り飛び去るのみで志を遂げぬと嘆(かこ)ちいた...
南方熊楠 「十二支考」
...南を指して飛び去るのを目撃したと言うのである...
武者金吉 「地震なまず」
...北のほうへ飛び去るのが見えた...
山本周五郎 「薊」
...かれらの飛び去るのを...
山本周五郎 「風流太平記」
...まるでなにか飛び去るものを慌てて捉(つか)まえでもするような...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それは何かの間違いのように空虚な感覚を投げ捨てて飛び去ると...
横光利一 「上海」
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