...あの娘(こ)を拝むとも言いたくないから、似合いだとか、頃合いだとか、そこは何とか、糸的(きみ)の心づもりで、糸的(きみ)の心からこの縁談を思いついたようによ、な、上杉さんに...
泉鏡花 「薄紅梅」
...主人の親父とは頃合いの飲み相手だ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...むしろ頃合いの湯に入るような快感があった...
梅崎春生 「狂い凧」
...十日ほどの辛抱(しんぼう)ののち私は頃合いの犠牲者を到頭(とうとう)見付けることが出来ました...
海野十三 「三角形の恐怖」
...男湯の方は前述の通り、井神陽吉と他に四人、で、頃合いを計って、彼は男湯の電気風呂に高電圧を加えた...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...そうして置いて、頃合いを計って、府下大井町へ出掛けるのは、呑み友達の家が終点ではあるが、酒よりも先(ま)ず床屋の看板が、果して訂正されているか否かを確かめるのが楽しみなのである...
辰野九紫 「青バスの女」
...計算によれば到着はちょうど朝食の頃合いだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...頃合いを計って、清岡は君江のつれられて行った同じ待合へと、振りの客になり済まして上り込み、女中には勘定を先に払って、なりたけおとなしい若い芸者をといい付け、素知らぬ振りで寝てしまった...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...お松とは年の頃合いは同じくらいでありましたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...やすむのには頃合いである...
中村地平 「霧の蕃社」
...頃合いをはかってバァへ行ってみると...
久生十蘭 「予言」
...いい頃合いを見はからって...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...頃合いを見て自分はゴザから立ち上った...
宮本百合子 「刻々」
...行く先に頃合いの空家があろうとなかろうと...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...そして頃合いよく詐(いつわ)り逃げろ...
吉川英治 「三国志」
...頃合いよく出直せい」「こころえました...
吉川英治 「私本太平記」
...やがて打ち解けた頃合いを計って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...いずれ頃合いを見て...
吉川英治 「新・水滸伝」
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