...彼の勇ましい角笛の歓びに満ちた挨拶を遠く東方に向って響かせる...
ロード・ダンセイニ Lord Dunsany 松村みね子訳 「人馬のにひ妻」
...最後のトニカを響かせる準備の導音のような意味もあるらしい...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...あるいは和弦を分解して交互に響かせるアルペジオを聞く場合と類似の過程である...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...堂々と呼び鈴を響かせるのであった...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...社会的見解は群衆の魂の叫びを響かせることを要求する...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...昔ながらの懐かしい音を響かせる...
永井隆 「長崎の鐘」
...死にかけている人間のような苦しげな喘ぎを若者の胸に響かせるのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...人々は何人かの人の足音と兵士が歩道上で響かせる小銃のような物音を聞いた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この時こそ我が武名を鳴り響かせる機会と思ったのは一時の心の迷いであったか...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...道子へは愛嬌であると見らるゝ程度で)答へると後から後から自分でさへ感心する程巧妙な軽い(それも勿論道子への軽いと響かせる程度の技巧が加つてゐる)皮肉や洒落が出て...
牧野信一 「凸面鏡」
...遥後の方でフユ子は「止れ」とか「進め」とかといふ意味らしい合図のむちを馬に響かせると...
牧野信一 「娘とドリアン」
...生死を赤旗と共にする決死隊われらがものわれらがもの……いま長白の嶺を越えて革命の進軍歌を全世界に響かせる――海 隔てつわれら腕(かひな)結びゆく――いざ戦はんいざ...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...農村では三五パーセントの農戸へ響かせる計画だ...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
...互の生活の全身を響かせるのであると思う...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...夜というものは声を大きく響かせるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...半音を響かせる絃の音に似ていた...
横光利一 「旅愁」
...読者の胸を響かせる一つの力をもつてゐる」といつてゐるが...
吉井勇 「老境なるかな」
...陸からは綱を引くものが諸声(もろごえ)に力のリズムを響かせる...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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