...心の安らぎを求めて隠棲する...
...年金暮らしのために山中で隠棲生活をする...
...芸術に没頭するために隠棲する...
...薬草を集めるために山奥で隠棲する...
...記者の取材から逃れるために隠棲する...
...今日以後の文人は山林に隠棲して風月に吟誦するような超世間的態度で芝居やカフェーにのみ立籠っていて人生の見物左衛門となり見巧者訳知りとなったゞけでは足りない...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...これは徳島に隠棲(いんせい)しているその時の産婆の平井お梅というのを探しだして聞きだしたのだ...
海野十三 「三人の双生児」
...一八四五年から二年二カ月ウォールデンの森に隠棲したことは前に述べた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そこで老人は追い/\都会に見切りをつけて田舎へ隠棲するのもあるが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...或は客を謝して隠棲し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...郊外に隠棲している友人が或年の夏小包郵便に托して大きな西瓜を一個(ひとつ)饋(おく)ってくれたことがあった...
永井荷風 「西瓜」
...隠棲の平和もある...
永井荷風 「日和下駄」
...偏奇館甚隠棲に適せり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...この地に閑山(かんざん)先生が隠棲していることを思い出して...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...何時(いつ)でもその隠棲的(いんせいてき)な趣味のために結局は失敗して来た伯父は...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...後に彼女はモンテスパン夫人に寵姫の地位を奪われ尼僧院に隠棲した...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...孤独と隠棲に強い執着を示すようになり...
久生十蘭 「泡沫の記」
...その近処に隠棲せるヴァルミキ仙人来って仔細を聞き...
南方熊楠 「十二支考」
...モンテーニュの隠棲論の真意を一そうよくつかむことができよう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしは最後の息を引取る隠棲の場所を欠かないであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...家(うち)を建ててもらって隠棲しておりました...
夢野久作 「二重心臓」
...何ものとの妥協も知らぬ隠棲者(いんせいしゃ)独得な孤高のほこりと皮肉にみちた小皺(こじわ)をたたえて...
吉川英治 「私本太平記」
...とにかく一高士の隠棲(いんせい)ともいえる清潔さを保って...
吉川英治 「人間山水図巻」
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