...乗降(のりおり)の客と言つても日に二十人が関の山...
石川啄木 「鳥影」
...ときに亭主に黙つて好きな陶器や家具を買うくらいが関の山である...
伊丹万作 「わが妻の記」
...ちょっとねめつけるくらいが関の山で...
大杉栄 「獄中消息」
...つまらなさうな顔をするくらゐが関の山であらうか...
太宰治 「お伽草紙」
...ニザールの仏文学史四巻を二十法(フラン)で買ったのが関の山だった...
辰野隆 「愛書癖」
...出して弄(いじ)ってみるのが関の山で...
谷譲次 「踊る地平線」
...精だすぐらいが関の山ですよ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...こういう時には何か一首巧(うま)い落首(らくしゅ)でもやって内所(ないしょ)でそっと笑っているが関の山で御座います...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...人間もああ来なくっちゃあ駄目だ」「君にはああ落ちついちゃいられないよ」「保津川が関の山か...
夏目漱石 「虞美人草」
...そこいらへ吐き捨てるのが関の山だね……」富岡がつつぱなすやうに云つた...
林芙美子 「浮雲」
...二日位が関の山だね……」「さうね...
林芙美子 「浮雲」
...死ぬまで詩を書いてのたれ死にするのが関の山...
林芙美子 「新版 放浪記」
...女房に甲斐性なしと罵られる位が関の山だ...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...お茶を濁すのが関の山だった...
火野葦平 「花と龍」
...せいぜい農奴の二十人か三十人も持っているのが関の山で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...質問が関の山だろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...ただ男学生を誘惑して享楽する位が関の山らしい...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...逃げまわるのが関の山で...
吉川英治 「新・水滸伝」
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