...そのうるおいのある青い眼をおそるおそる上げ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...眉のうすい、うけ唇(くち)の、高慢な顔を、仔細らしくしやくりながら、「さん谷(や)土手下にぬしのない子がすててんある」と、そそるのだから、これには私ばかりか、太鼓たちも聊(いささか)たじろいだらしい...
芥川龍之介 「世之助の話」
...おそるべき宇宙の賊だもの...
海野十三 「怪星ガン」
...『鉄の水母』はおそるべき武器をもっているようじゃ」と...
海野十三 「海底大陸」
...さわってみろ!」机博士は首領のまえにひざまずいて、おそるおそる、首領の両脚にさわってみた...
海野十三 「少年探偵長」
...おそるおそるくぐつたのである...
太宰治 「逆行」
...おそるべき相手に...
太宰治 「人間失格」
...今はその同じ匂が何と甘い回想をそそることよ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...自分がおそるべき危險を免かれたのだということを...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...僕の感傷をそそる...
豊島与志雄 「慾」
...おそるおそる松葉屋の前を通って見たが...
永井荷風 「すみだ川」
...後世おそるべしとは言いながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...」僕は恐々(おそる/\)頭を上げて見た...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...照子などの夢にも知らぬ「通」な手腕をメキメキと挙げてゐるのだといふやうなことを遠廻しに好奇心をそそるやうに言葉を弄して...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...おそる/\食堂へ姿を現はすと...
牧野信一 「女に臆病な男」
...いかにも今日らしいもので二十二歳のとんだおそるべき児も居ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...なかなかもののあわれも蕩児(とうじ)の心をそそるのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...おそるおそる呼んでみる――「母さん……ねえ……母さん……」返事がない...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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