...さうして俺には此大なる醜さを十分に否定し盡して之を發表するだけの人格の力がない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...凡ての欠陥と凡ての醜さとを持ちながらも...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...限りなき醜さと限りなき愍然さを心ゆく許り嘲つてみるのは其の時だ...
石川啄木 「硝子窓」
...所謂芸術製造品の俗悪と醜さとが知りたければ公園や大通りを観察して歩けば直にわかることである...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...足が妙な風にひッついてゐる醜さを...
添田唖蝉坊 「乞はない乞食」
...そうした醜さを恬然(てんぜん)としてさらけ出しているような横顔だった...
高見順 「如何なる星の下に」
......
高見順 「死の淵より」
...」悟浄の醜さを憐(あわ)れむような眼(め)つきをしながら...
中島敦 「悟浄出世」
...反つて異様な醜さを赤裸にしたやうなものです...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...その「外形」の醜さは明白であるが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その醜さと老いとは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あの一目見て感ずる・主として顔つきの上に宿る・そしてしばしばきわめて小さな原因から我々に嫌悪を催させる・不釣合をも醜さと呼ぶ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すべての醜さはこの錯誤の結果に過ぎない...
柳宗悦 「工藝の道」
...この世は結局醜さに包まれて終るでしょう...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...彼女の醜さはむしろもっと内面的のものなのだ...
山本周五郎 「留さんとその女」
...私は屋敷が軽部に少なからず抵抗しているのを見ると馬鹿馬鹿しくなったがそれより尊敬している男が苦痛のために醜い顔をしているのは心の醜さを表しているのと同様なように思われて不快になって困り出した...
横光利一 「機械」
...しかしその間に心の眼は根元の醜さを見た...
和辻哲郎 「転向」
...しかし醜さを焼き滅ぼそうとする熱欲があるからではない...
和辻哲郎 「転向」
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