...可なり遠慮がちながらも話されるのでありました...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...夏の夜をうちわ使う音さえ遠慮がちに...
岩野泡鳴 「耽溺」
...遠慮がちに笑って...
海野十三 「地獄の使者」
...この遠慮がちな言葉さへも...
小穴隆一 「二つの繪」
...万事が遠慮がちな時ですから...
橘外男 「蒲団」
...初心(うぶ)な若さにつきものの遠慮がちな角(かく)ばった様子やぎごちのない気持が取れず...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...あれは何者ですか?」「ダンという男です」医者はたしかに遠慮がちに言つた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...次官談の形式で遠慮がちに小さい声で声明することに決した...
戸坂潤 「社会時評」
...それでも遠慮がちに...
豊島与志雄 「子を奪う」
...あんな混乱の際に救護所に詰めこまれて遠慮がちな明け暮れを送るよりも...
永井隆 「長崎の鐘」
...この出来事が健三に対する姉を前よりは一層遠慮がちにした...
夏目漱石 「道草」
...大層遠慮がちに訪ずれた...
長谷川時雨 「西川小りん」
...父にまで遠慮がちなれば自づから詞(ことば)かずも多からず...
樋口一葉 「ゆく雲」
...その前を遠慮がちに通り過ぎて往ってから...
堀辰雄 「姨捨」
...頭の君も何かと遠慮がちになされて...
堀辰雄 「ほととぎす」
...遠慮がちに彼の方に並んで歩いている連中が自分に必要であると感じた...
本庄陸男 「石狩川」
...遠慮がちなしわぶきとひそかな話しごえであった...
本庄陸男 「石狩川」
...母親は遠慮がちに...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
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