...貸本の素見(ひやかし)までが遠ざかる...
泉鏡花 「薄紅梅」
...僕から言いだして当分二人は遠ざかる相談をした...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...発射する所に遠ざかれば遠ざかる程音は遅く聞える...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...この頃鳴雪翁は暫く俳句界に遠ざかるといって...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...こうやって存在を遠ざかることこそ却って存在に肉迫すると考えられることになるのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...遠ざかるにしたがってしだいに弱くなり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こうして山林官の姿が次第に遠ざかるにつれて...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...日に日に死に背(そむ)いて遠ざかるが故に...
夏目漱石 「虞美人草」
...其両親に遠ざかるは即ち之に離れざるの法にして...
福沢諭吉 「女大学評論」
...下落を嫌(きら)わば平民に遠ざかるべし...
福沢諭吉 「旧藩情」
...學に志すこと愈篤き者は愈名利に遠ざかるの勢なるが故に...
福沢諭吉 「帝室論」
...」これ程窮屈な場合であるが一刻でもこの場の雰囲気から遠ざかることが辛い! といふ思ひのたけをふくめて滝は哀れツぽく身悶えました...
牧野信一 「舞踏会余話」
...(ガラガラと遠ざかる)林 ごめんなして...
三好十郎 「樹氷」
...スタスタと地下足袋の足音だけが遠ざかる)コトコト...
三好十郎 「鈴が通る」
...出来るだけその声から遠ざかるべく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...むしろ秀吉の温情から遠ざかることが...
吉川英治 「新書太閤記」
...その遠ざかる馬車の上を見送って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...恭、礼に近きときは、恥辱に遠ざかる...
和辻哲郎 「孔子」
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