...かれらの身の上をまもりたまえ...
海野十三 「怪星ガン」
...とにかく田川さんの身の上に...
海野十三 「千早館の迷路」
...源一の身の上からこの店をだして品物が一つも売れないまでのことを...
海野十三 「一坪館」
...兒飼ひの身の上に...
大町桂月 「石田堤」
...平太郎は更めて女の身の上を尋ねるつもりで...
田中貢太郎 「魔王物語」
...お嬢様の身の上のことを尋ねるのだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「して、いま我々が厄介になっている家の主人の名は」「小泉と申します」「小泉……それに違いないか」「いまさら、そのような御念を」「八幡村の小泉家――そこへ、拙者も、お前も、今まで世話になっていたのか」「それがどうかなさいましたか」「小泉の主人というのは、拙者の身の上も、お前の身の上もみんな承知で世話をしているのか」「いいえ、わたしの身の上は知っておりますけれど、あなたのことは少しも」「それと知らずにこうして、隠して置いてくれるのか」「左様でございます」「お銀どの、そなたの家は甲州でも聞えた大家であるそうじゃ」「改めて左様なことをお聞きになりますのは?」「お前はここからその実家(うち)へ帰ってくれ」「まあ、何をおっしゃいます」「小泉の主人に頼んで、実家へ詫(わ)びをして帰るがよい、今のうちに」「わたしに帰れとおっしゃるのでございますか、わたし一人を有野村へ帰してしまおうとなさるのでございますか」「生命(いのち)が惜しいと思うならば、一刻も早く帰るがよい、もし生命が惜しくないならば……それにしても帰るがよい」「何のことやらさっぱりわかりませぬ」「わからないうちに帰るがよい、危ないことじゃ、これから先へ行くと、お前も悪女になる」「悪女とは?」「悪女大姉、二十一、酉(とり)の女がいま思い当ったよ」「あなたのお言葉が、いよいよわたしにはわからなくなりました」「わかるまい、悪女大姉、二十一、酉の女というのは、拙者にも今までわからなかった」「あれはどうしたわけなのでございます」「あれはな」「はい」「あれは、人に殺された女よ」「かわいそうに...
中里介山 「大菩薩峠」
...その上に身を横えた人の身の上も思い合わさるる...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...若様の御身の上もどうなるかわかりません」「詳しく承りましょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は人から同情されるような身の上じゃあない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...私はいつのまにやら只一人で起き臥しする事の多いような身の上になりながら...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...次々と我身の上におこっていった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...恋愛の筋がいかにもよそで聞いた女将の身の上と符合しているようなので...
宮本百合子 「高台寺」
...晴れがましい身の上になってしまったのだから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...不自由のない身の上になっていながら...
森鴎外 「雁」
...綱宗は穉(をさな)い亀千代の身の上を気遣(きづか)ひ...
森鴎外 「椙原品」
...矢代は自分たちのことより他人の身の上を心配する...
横光利一 「旅愁」
...「兄者人のお身の上こそ...
吉川英治 「平の将門」
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