...裏の線路に飛び込むだろう...
太宰治 「虚構の春」
...かかとの裏の三角形の鉄片がまず門内の敷石と摩擦してゴリゴリまたゲリゲリとすさまじい音を立てる...
寺田寅彦 「試験管」
...狭い路次にある裏の入口に立つてみると...
徳田秋声 「のらもの」
...小さな離室(はなれ)と裏の中庭とにまた多くいるようになった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...裏のお濠(ほり)のふちにたったひとつ狭い部屋があるから」といった...
中勘助 「妹の死」
...私は裏の小川につけて楽しんだものだった...
中島哀浪 「かき・みかん・かに」
...そうして囲炉裏の傍の話はやっぱりジャンボーで持ち切っていた...
夏目漱石 「坑夫」
......
野口雨情 「朝おき雀」
...俺は裏の青色と赤色の仕掛(トリック)を解いて得意になって...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...寺西家の裏の枝折戸を押しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...裏の物置に」與三郎の記憶は思ひの外はつきりして居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...裏の縁側に居りましたが」お雪は庇の下から金之助に呼ばれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...諏訪(すわ)明神様裏の寮で一と騒ぎするでしょうが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...宿屋の裏の山径(やまみち)などへ散歩に行くと...
堀辰雄 「美しい村」
...私の記述の不完全な所や缺落した所や裏のことが或る程度までわかつてもらえると思う...
三好十郎 「肌の匂い」
...その裏に裏のあることは語らずにいたのです」と...
吉川英治 「三国志」
...そのあとは、暗い浪音だけだったが、いつとはなく行宮の古御堂を抜け出て、裏の林のうちへ、すうっと消えこんで行った女性がある...
吉川英治 「私本太平記」
...二度目の物音が裏のほうで耳近く聞えた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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