...この上を大仰(おおぎょう)に踏みつける真似をした...
芥川龍之介 「煙管」
...『批評の始る前に――と言つては今日の会を踏みつけるやうで誠に済まない訳ですが――実は一つ...
石川啄木 「道」
...蹠の綺麗な女は叱言(こごと)一つ言はれずに亭主の顔をさへ踏みつける事が出来る...
薄田泣菫 「茶話」
...今夜もあぶなく踏みつけるところだつた...
種田山頭火 「松山日記」
...金の瓔珞(ようらく)をいただいた」女が空中から襲って来て「妖女(ようじょ)はその馬の前足をあげて被害の馬の口に当ててあと足を耳からたてがみにかけて踏みつける...
寺田寅彦 「怪異考」
...踏みつけるたびにわめき立てた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...まめのため踏みつけるたびに痛い足蹠(せき)にひやひやして小石路を歩いたり...
永井隆 「長崎の鐘」
...足の下に時々蒲公英(たんぽぽ)を踏みつける...
夏目漱石 「草枕」
...ごりごりと霜柱(しもばしら)を踏みつけるような怪しい声が出た...
夏目漱石 「草枕」
...我は未練な恋を踏みつける...
夏目漱石 「虞美人草」
...鞍は尻をかけるための鞍にしてペダルは足を載せかつ踏みつけると回転するためのペダルなり...
夏目漱石 「自転車日記」
...あなたのお勝手だとしてもね!」七踏みつける雪が...
久生十蘭 「キャラコさん」
...もう一歩で屍骸を踏みつけるところまで接近していた...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...己れの菲薄性を宿命的に踏みつけるやうな妄想に駆られて...
牧野信一 「蔭ひなた」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...それを踏みつけるので殿中は赤く汚れた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...また僧正自身の人格をも同時に捨てて踏みつけることになる...
吉川英治 「親鸞」
...どうしてもだめなので、癇癪(かんしゃく)をおこし、二羽とも、脚(あし)をもったまま、靴の先で、頭を踏みつける...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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