...赤蜻蛉(とんぼ)がすいすいと飛んでいる...
池谷信三郎 「忠僕」
...ありのまゝの赤蜻蛉か...
泉鏡花 「遺稿」
...赤蜻蛉(あかとんぼ)...
泉鏡花 「海異記」
...町には人間や赤蜻蛉(あかとんぼ)が羽を伸(の)して飛びまはつてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...赤蜻蛉とバッタが陽気の加減で出て来ているように見える...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...赤蜻蛉(あかとんぼ)が夕日の空に数限りもなく乱れる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...赤蜻蛉田圃に乱るれば...
永井荷風 「里の今昔」
...朝草刈秋の田のかくめる湖の眞上には鱗なす雲ながく棚引く武藏野の秋田は濶し椋鳥の筑波嶺さして空に消につゝ(道灌山遠望)豆(さゝげ)干す庭の筵に森の木のかげる夕に飛ぶ赤蜻蛉水泡よる汀に赤き蓼の穗に去りて又來るおはぐろ蜻蛉秋の日は水引草の穗に立ちて既に長けど暑き此頃科野路は蕎麥さく山を辿りきて諏訪の湖邊に暑し此日は秣刈り霧深山をかへり來て垣根にうれし月見草の花同第二會七日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...……肩に来て人懐(なつ)かしや赤蜻蛉(あかとんぼ)」これは東京へ帰った以後の景色(けしき)である...
夏目漱石 「思い出す事など」
...赤蜻蛉(あかとんぼ)が僅ばかり見える空を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤蜻蛉(あかとんぼ)の影が射しさうな縁側に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤蜻蛉(あかとんぼ)の行方(ゆくえ)を眺めておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「髷節を赤蜻蛉(あかとんぼ)の逢引場所にしてゐるやうな野郎だもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤蜻蛉(あかとんぼ)の群れであった...
山本周五郎 「さぶ」
...はげしく群れ飛ぶ赤蜻蛉(あかとんぼ)の水平動...
横光利一 「夜の靴」
...「来たでしょう」「お見えにはなりませぬ」「……はてなあ」赤蜻蛉(あかとんぼ)を見送りながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...色鮮やかな赤蜻蛉(あかとんぼ)の群が...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...赤蜻蛉(とんぼ)がすーい...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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