...遂に召さるべき「恩寵」の豫定をも心密かに信じてゐるやうである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...そこで密かに毒殺して...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...密かに這入り込んだ「黄色い嘴(ベッコ・ジャロ)」の若い論説部員が...
谷譲次 「踊る地平線」
...朝鮮の陣中から失踪して密かに上洛した者であること...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...密かに奥御殿へおいでなされて...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...密かに秀次に謁し...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...更に悲惨な目に陥ることを密かに願つてゐるやうだつた...
原民喜 「小さな村」
...あたかも彼が密かに懶惰に耽る自分の家の楽しい煖炉棚(レジャンカ)か...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...グライドが部屋に密かに侵入...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...密かに考えた、こりゃコプリを南ア警察に引き渡すより都合がいい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...密かにホテルの三階の十四号室との間に通路を作り...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...大月玄蕃も心密かに...
吉川英治 「剣難女難」
...「さッ、来い」返り血に染まった伝吉は、いよいよ鋭気を増して、辻堂を後ろに、五人の穂芒(ほすすき)を前に受けた――と、密かに、辻堂の縁を廻ってきた舞鶴の新造は、一段高い足場から、卑怯な欺斬(だましぎ)り――前の敵に気を奪われている伝吉の脳天を狙って、音もさせずに大脇差をふりかぶった...
吉川英治 「剣難女難」
...密かに驚嘆したのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...たえず密(ひそ)かに密かにとばかり腕をさすって通って来たともがらは...
吉川英治 「新書太閤記」
...(才人才に溺(おぼ)る――じゃないかな?)と、密かに、歌仙本の行方も、彼の所為(しょい)らしく、疑いの目で見る者もある...
吉川英治 「夏虫行燈」
...密かにある大事をのぞんでいる仲であった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...密かに噂するくらいな知識しか持たなかった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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