...疲労が回復するまでしばらくの間(あいだ)手術は見合わせるというので葉子は毎日一度ずつ内診をしてもらうだけでする事もなく日を過ごした...
有島武郎 「或る女」
...隣同士だからなんといっても顔見合わせる機会が多い...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...一時見合わせることにして...
海野十三 「火星兵団」
...二人がハッと顔を見合わせる途端に...
海野十三 「恐怖の口笛」
...われわれは今夜から寝るのを見合わせるわけにも行かない...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...皆は口もきかずに顔を見合わせる...
大阪圭吉 「闖入者」
...互いに悲しげに見合わせる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...みんな面(かお)を見合わせる」「人情はそうしたものだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...たがいに顔を見合わせるばかり...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...と顔を見合わせるばかりでした...
久生十蘭 「キャラコさん」
...王様も驚いて売ることは見合わせるといい出したの」三悪人は意外な印東の言葉に思わず眼を見合せていたが...
久生十蘭 「魔都」
...覚えず今吉里へ顔を見合わせると...
広津柳浪 「今戸心中」
...払うも払わぬも今一言の言葉の綾(あや)……今一言……僅(たった)一言……その一言をまだ言わぬ……折柄(おりから)ガラガラと表の格子戸(こうしど)の開(あ)く音がする……吃驚(びっくり)して文三はお勢と顔を見合わせる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...大きく(みは)って気づかわしそうに私を見つめている彼女の目と見合わせると...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...誰とも顔を見合わせるが...
水野葉舟 「帰途」
...んまあ! (花岡と顔を見合わせる)花岡 ……どうしようというんだね...
三好十郎 「胎内」
...最後の時に見合わせることのできなかった残念さ悲しさから長く救われたいと言ってお歎(なげ)きになる御様子を見ては...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あきれ顔の目と目を見合わせるのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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