...たちまち行く手の夜を破って...
芥川龍之介 「偸盗」
...行く手の月の中に...
芥川龍之介 「偸盗」
...葉子の心の目には行く手に見やられるばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...浜まで押してくれたらおらお前に惚(ほ)れこすに」君はあきれて橇から離れて逃げるように行く手を急ぐ...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...行く手に黒ずんで見える楡(にれ)の切り株の所まで腰から下まで雪にまみれてたどり着くと...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...このごとき人の行く手にはさらに起こらない...
有島武郎 「二つの道」
...さらに行く手を急ぎました...
ストリンドベルヒ August Strindberg 有島武郎訳 「真夏の夢」
...行く手の海は赤い色をしている...
上村松園 「余齢初旅」
...いつの間にか私たちの行く手には高い峰が眉(まゆ)近く聳(そび)えていた...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...五 イワンドブジェンコのこの映画にも前の「大地」と同様な静的な画面をつないで行く手法が目につく...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...いそいそと甲板を歩き回って行く手のかなたこなたを指ざしながら...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...自分らの行く手に感づかないようにする必要がある...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...僕たちの行く手にはどこにも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私の行く手をさえぎる者は私自身です...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼にとってどんよりと曇っていたパリの上流社会の空気の中で彼にはっきりと行く手を示してくれた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...まして行く手にあたって怖ろしい殺気がある...
吉川英治 「剣難女難」
...張英の行く手をふさいだ...
吉川英治 「三国志」
...「ただいま、行く手の先に、河内の楠木多聞兵衛(たもんびょうえ)正成が、家の子郎党をつれ、お迎えにと、これへ馳(は)せ参じてまいりました...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索