...やがて行く手の波の上にぼんやりと雷電峠の突角が現われ出した...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...またぞろ行く手を遮(さえぎ)る...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...御苦労」行く手にあたって...
海野十三 「太平洋雷撃戦隊」
...その行く手に立ちふさがる女体は...
江戸川乱歩 「影男」
...それぞれに顔をしかめた人々の姿はなにか悲壮な闘争を行く手に暗示されつつ敢えて出発してゆく一群のように見えた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...わたしはしばしば自分の行く手をたしかめるために路のうえの樹と樹の合い間を見あげねばならず...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...お父様も決してお前の行く手を遮ることはしない...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...行く手がぼんやり明るくなってきた...
知里真志保 「あの世の入口」
...時々蛇(へび)が行く手からはい出す...
寺田寅彦 「花物語」
...帰せないと箒を横にして行く手を塞(ふさ)いだ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...若くて美しい娘達をさらって行く手際は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私の行く手に何者かが異様な恰好(かっこう)でうずくまっているのが仄見(ほのみ)えたので...
堀辰雄 「美しい村」
...私達の行く手に當つて青空が僅に微めいてゐるだけである...
吉江喬松 「山岳美觀」
...万太郎には行く手の方角も...
吉川英治 「江戸三国志」
...万太郎のとった行く手の先に微かな明りが見えだして来ます...
吉川英治 「江戸三国志」
...行く手に立ちふさがった糜竺(びじく)と戦い...
吉川英治 「三国志」
...行く手を断(た)つ...
吉川英治 「私本太平記」
...行く手をさえぎっている砂山の松木立から...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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