...犠牲を少なくしつつ敵の領土を蚕食する...
石原莞爾 「最終戦争論」
...薄暗い蚕棚(かいこだな)の側で...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...その種は次の年に新らしい蚕をつくり出すのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...また日本蚕業会社の重役としておよそ十年間はこれに関与していたから...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...これもその年あたりは春蚕(はるご)の出来が大変によろしかった年でしたから在方(ざいかた)は...
橘外男 「蒲団」
...殊に昨今は秋蚕(あきご)の仕事が片附かないので家じゅうの畳(たたみ)なども不断は全部揚(あ)げてあるような訳だから...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...蚕(かいこ)はすでに三眠(さんみん)を過ぎた...
田山花袋 「田舎教師」
...養蚕(ようさん)の割が好いと云って桑畑が殖(ふ)えたり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...富のために蚕食されてしまうだろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...巨大な石蚕(せきさん)のような下水道をよく知りつくし...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...忽然と雲の中――蚕の作りかけの繭さながら...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...第十七蚕豆(そらまめ)飯も前と同じように若い蚕豆の皮を剥(む)いて四合か五合位を一升のお米へ混ぜて塩味で炊きます...
村井弦斎 「食道楽」
...中の間の柱と蚕棚(かいこだな)との間に挟まって...
柳田国男 「雪国の春」
...蚕が始まると三日も四日も眠らずに過すことがある...
山本周五郎 「藪落し」
...チョット見ると大きなお蚕様(かいこさま)みたような顔でしたから...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...人知れず蚕婆に目くばせして...
吉川英治 「神州天馬侠」
...養蚕も農作も、水産も林業も、この地方の進歩はじつに目ざましい...
吉川英治 「平の将門」
...当然養蚕(ようさん)を予想するものであり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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