...彼は毎晩、苦吟しながら詩作に励んでいる...
...昨日の歌合戦で、彼女は苦吟の名手として活躍した...
...彼は苦吟を趣味にしている...
...テレビ番組で苦吟の作り方を教えてくれた...
...禅房の一室夜いたくも更け渡りて孤燈沈々たる時、我ひとり冷えたる苦茗(くめい)を啜(すす)つて、苦吟又苦吟、額に汗を覚ゆる惨憺の有様を、最も同情ある顔付して柱の上より見守りたるもこの帽子なり...
石川啄木 「閑天地」
...世界に著(しる)き澎湃(ほうはい)たる怒濤が死ぬに死なれない多感の詩人の熱悶苦吟に和して悲壮なる死のマーチを奏する間に...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...苦吟(くぎん)を繰返した...
海野十三 「空襲葬送曲」
...天稟の歌人の御苦吟の折には...
太宰治 「右大臣実朝」
...患者の診察にあたっては、いつでも温かく、例えば、とかく医者を業とする人達の中に、私事にふけって長々と患者をまたせたり、急患往診を場合によっては(相手にもより、時間にもよるが)渋ったり、あげくのはてには断るという、我がままな人がおおいようだが、高橋氏は、ただの一度も患者を落胆させたことはなく、どうせ行かなくてはならないのだし、行くからには一分一秒でも早く出かけて、患者をよろこばしてやろうと、病床に苦吟し、高橋氏の到来を待ちかねる患者の身になって終始した...
知里真志保 「生きているコタンの銅像」
...五月×日「退潮(エッブ・タイド)」に苦吟...
中島敦 「光と風と夢」
...詩人が存外の苦吟をするのであることも分つてゐるのですから...
中原中也 「近時詩壇寸感」
...苦吟したりもする...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...故にこの題を詠ずる者は甚だ苦吟し...
正岡子規 「俳諧大要」
...はてしなく私に苦吟してゐたそれが...
吉川英治 「折々の記」
...少し苦吟して来ると...
吉川英治 「くせ」
...病床に苦吟しつつ...
吉川英治 「三国志」
...そちの使いでも、言葉だけではなお、これほどな大事、なかなか信じぬかもしれぬ」と、机の上の禅書に、目をおとしていたが、やがて朱筆をとって、その禅書の文字の諸所に、朱点を打ったり、棒を引いたり、また欄外に書き入れするなど、苦吟、長いことかかって、「これでよい」と、やっと筆をおいた...
吉川英治 「私本太平記」
...どう描きうるかがまずさしあたっての苦吟である...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...その調べにも扱いにも苦吟させられる...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...じつは「千早・金剛帖」と考えたりまた「八荒帖」「喪春帖」などと句作の苦吟でもするように迷って...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...朱筆の迷いに苦吟してしまう...
吉川英治 「随筆 新平家」
...苦吟(くぎん)している...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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