...細かい砂地を底にした...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...こういう細かい身の周りの世話や心づくしの間にこそ夫婦らしさが存するのではないか...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...細かいことを云うようですが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...因果応報が啻(ただ)に仏者(ぶつしや)の方便のために説かれたもののみではないといふ細かい洞察...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...* ゴットフリード・ケラーとはどんな人かと思って小宮君に聞いてみると、この人(一八一九―一八九〇)はスイスチューリヒの生れで、描写の細かい、しかし抒情的気分に富んだ写実小説家だそうである...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...細かい差別は分からなかったが...
徳田秋声 「縮図」
...溝のはたへはよるなのと細かい注意をくどくどいひきかせたのちひとりおいて帰るやうになつた...
中勘助 「銀の匙」
...女は細かいところへ気がつきますからね」「それでは...
中里介山 「大菩薩峠」
...さうして眼鏡が二つなければ細かい物を見ても仕方がないのは極り切つたことなのである...
長塚節 「記憶のまゝ」
...その下に在る土に非常に細かい罅(ひび)が沢山出来ることが分ったのである...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...あの通り細かい事には...
野村胡堂 「古銭の謎」
...日暦(カレンダー)の日づけや草の葉の細かい葉脈まで克明に描(か)いてあり...
久生十蘭 「キャラコさん」
...尋常人の気のつかない細かい感触が捕へられてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...無数の細かい雪がしっきりなしに...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...ソノ細かいカナメを作るには固(もと)より不適当である...
牧野富太郎 「植物記」
...そんな細かい所まで通じ合うものが有るのだろうかとも思いました...
三好十郎 「肌の匂い」
...そんな細かいところは面白くもないし...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...細かいのを持ちあわせはござんすまいか」「つりは要(い)らん……ところで……しばらくの間邪魔ではあろうが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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