...疾(とっ)くに知っていて故意と素知らぬ振りを装っているのかも知れない...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「むかでの跫音」
...葉藏は素知らぬふりをしてゐた...
太宰治 「道化の華」
...わざと素知らぬ振りをして狭い通り庭の奥の方で働いていた...
近松秋江 「霜凍る宵」
...素知らぬ顔をしてそれを実行するのが...
豊島与志雄 「失われた半身」
...素知らぬ顔をして...
豊島与志雄 「二等車に乗る男」
...そして素知らぬ風を装って...
豊島与志雄 「変な男」
...素知らぬ顏をして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ガラッ八は素知らぬ顔をして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...素知らぬ顔で算盤を弾かなければならぬ治三郎の心持は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...主人は素知らぬ顔をして駕籠の扉を開け...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼等は私たちの傍を素知らぬ顔をして通り抜(ぬ)けていった...
堀辰雄 「美しい村」
...何気ない挨拶を交して素知らぬ風を装ふ話振りと云ひ...
牧野信一 「南風譜」
...素知らぬ顏で降(ふり)濺(そゝ)ぐ雨に煙る庭の木立(こだち)を眺めてゐた...
三島霜川 「青い顏」
...「こちらへいらっしゃい」と言っても素知らぬ顔をしている...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...素知らぬ顔は作りながらも源氏の好奇心を惹(ひ)くのもあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...煙草の火を一ツお貸し下さいませんか」素知らぬ振りを努めている男の前から...
吉川英治 「剣難女難」
...素知らぬ顔をもって陣中見舞に訪れた...
吉川英治 「三国志」
...――が今、それと知っても、莚(むしろ)の上の文観は、眼を半眼にとじ、巌(いわ)のごとく、素知らぬ顔を、斜めにしていた...
吉川英治 「私本太平記」
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