...夜窃かに耶蘇に來りて道を問ふ...
石川啄木 「小説「墓場」に現れたる著者木下氏の思想と平民社一派の消息」
...やがて窃つと出て見ると...
鈴木三重吉 「女の子」
...」会計係が窃々(くす/\)笑ひながら答へると...
薄田泣菫 「茶話」
...――いつの間にやらちゃんと窃(ぬす)まれてて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...単に果実を盗んだ窃盗犯人たるのみではない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...」聞き澄しながら令孃は窃(そつ)と自分の耳に囁いた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...留守の中に窃(そっ)と猫の児(こ)の死骸(しがい)を押入の中に投込んで様子を見たが...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...例によって窃(ひそ)かに風呂敷に包んだまま差廻されているのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...六十八人の窃盗(せっとう)罪です...
林芙美子 「新生の門」
...三十歳未満では、窃盗十一人、詐欺四人、殺人四人、放火五人...
林芙美子 「新生の門」
...落人(おちうど)両人の者は夜分窃(ひそか)にその艀船(はしけ)に乗り移り...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...黄金薔薇窃盗で拘留(こうりゅう)ですね...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...私の窃(ひそ)かに考える所では...
牧野富太郎 「植物記」
...如何に無教育の下等社会だつて――併し貧民の身になつて考へて見ると此窃盗罪の内に多少の正理が包まれて居ない事も無い...
正岡子規 「墓」
...また一層もっともらしき解説は狼その子を失い乳房腫(は)れ脹(ふく)るるより人児を窃(ぬす)み来って吸わせ自然にこれを愛育したのだろう...
南方熊楠 「十二支考」
...どうせ病人に逢えないのにその家人(かじん)をして応接に忙殺せしむるのも気の毒だから私は御見舞に出ないけれども先生の御全快を祈って窃(ひそか)に衷心(ちゅうしん)を苦(くるし)めておりますと見舞状を出しておいた...
村井弦斎 「食道楽」
...本職はむしろ窃盜犯には盜むといふ詮方もない行き詰りを發見出來るのだ...
室生犀星 「帆の世界」
...亀田がほんとの窃盗者でないことは...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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