...……お前にはふて腐れがいっちよく似合っとるよ……ただしおれをだましにかかると見当違いだぞ」そういいながら倉地は葉子を突き放すようにした...
有島武郎 「或る女」
...」とN君は突き放すやうな口調で言つて...
太宰治 「津軽」
...九兵衛は後から往って掌の中の虫をむこうへ突き放すように捨てて戸を閉めた...
田中貢太郎 「蠅供養」
...子供を突き放すこともできない代りに身をもって愛するということもできなかったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...「じゃあどうしろと云うんだ?」彼は突き放すつもりで...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...剣を学ばん者は心を学べ」こう言いながら土方歳三の襟髪(えりがみ)を取って突き放すと...
中里介山 「大菩薩峠」
...外へ出てしまいましょう」「何も怖がることはないというのに」与兵衛はかえってお玉の縋るのを突き放すように先へ出て...
中里介山 「大菩薩峠」
...それともまたよそからお客に来た娘なのかい」「それをお前が聞いてどうするんだ」折助は突き放すように答えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...得意の啖呵(たんか)を切って突き放すこともできません...
中里介山 「大菩薩峠」
...突き放すわけにはゆかないのは分りきっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...何時までもそんなで――」女は少年を突き放すと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ところが監視人はただ突き放すように言うのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...突き放すように言ったが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...人を突き放すところがあります...
三好十郎 「肌の匂い」
...この調子でと早くも突き放す...
山本笑月 「明治世相百話」
...高と一緒に踊場へ突き放す危さは...
横光利一 「旅愁」
...彼は廻すハンドルに手心も加えず突き放すのだった...
横光利一 「旅愁」
...突き放すようにいうと...
吉川英治 「新書太閤記」
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