...きらめく時はやさしく瞬く天上の眼のやうに見える...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...瞬く暇に身を捨ちょうでの...
芥川龍之介 「妖婆」
...美しい藤野さんの顏が瞬く間暗い翳(かげ)に掩(おほ)はれるのであつた...
石川啄木 「二筋の血」
...瞬く間に平らげてしまう...
大杉栄 「獄中記」
...『來た! 來た! 木曾の衆が來た!』その叫聲はそれからそれへと瞬く間に傳はつて行つた...
田山花袋 「歸國」
...花火線香のやうにチラと燃えてそして瞬く間に消えて行つて了ふ...
田山録弥 「不思議な鳥」
...瞬く間にことごとく消え失せてしまった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...漕ぎぬけようとあせる釣舟の二艘(はい)三ばい瞬く間(ひま)に引包むかと見るが内に...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...瞬く間に車台が自分の前に止る時...
豊島与志雄 「微笑」
...瞬く間に三十人ばかりをこなしたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...次にはもう瞬くうちにそれを平らげてゐるのだつた...
原民喜 「小さな村」
...たいていの山も瞬く間に掘りつくしてしまう...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...いろんな集まりや舞踏会のあることを嗅ぎつけると瞬く暇に彼はもう其処(そこ)へ駈けつけて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...瞬く隙にワクーラは自分の家の傍へ運ばれてゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...とつぜん光を浴びたためハリスの視覚は一瞬くらくらっとなり...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...瞬くうちに近処に拡がって...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...瞬くうちに棚をひとつ吊りあげた...
正岡容 「圓太郎馬車」
...現今のような幇間(ほうかん)式お稽古の流行時代だったら瞬く間に翁の門下は絶滅していたであろう...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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