...そして彼は自分がこれほどまで誇りを捨てて与えようとした特別の好意を眦(まなじり)を反(かえ)して退けたのだ...
有島武郎 「或る女」
...眦(めじり)を下げて哄々(くっくっ)とふき出(いだ)し...
泉鏡花 「海異記」
...外眦(めじり)をきりきりさせてそこに突立っていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...無念の眦(まなじり)こそ裂けてをりますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...結局眦み合つてしまふ...
萩原朔太郎 「僕の孤独癖について」
...眦(まなじり)をつりあげて...
火野葦平 「花と龍」
...如何にも大層な正義感にでも燃えてゐるかのやうに眼眦を吊りあげる女の形相たるや...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...ひき吊つた眼眦の具合で...
牧野信一 「サクラの花びら」
...堅い片方の拳で眼眦を突くばかりであつた...
牧野信一 「酒盗人」
...眼眦(まぶち)に滲むだ黄色の光りは――鍵(キー)に奏でらるゝ夢幻曲の譜となつて...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...おびんずるのやうな医者の顔に眼眦を裂いて...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...眦(まなじり)にえがいて...
吉川英治 「大岡越前」
...眦(まなじり)を裂いて云った...
吉川英治 「三国志」
...眦(まなじり)を裂いて睨んでいたが...
吉川英治 「三国志」
...眦(まなじり)も裂けよと一方を睨んでいたと思うと...
吉川英治 「三国志」
...それは足利殿の想(おも)い女(もの)とも見えない狂女の眦(まなじり)だった...
吉川英治 「私本太平記」
...環の眦(まなじり)は...
吉川英治 「山浦清麿」
...眦(まなじり)には...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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