...本牧(ほんもく)の沖合いまで東京湾の海は物すごいような草色に...
有島武郎 「或る女」
...底のない物すごい不安だった...
有島武郎 「或る女」
...あの晩に……それは気味の悪いような物すごいような……いわばね...
有島武郎 「或る女」
...物すごいほどの力をふりしぼってたたかっているらしかった...
有島武郎 「或る女」
...まざまざとした煩悩(ぼんのう)が勃然(ぼつぜん)としてその歯がみした物すごい鎌首(かまくび)をきっともたげるのだった...
有島武郎 「或る女」
...のたうち回ってうめき叫ぶその物すごい気配(けはい)はもう迫っていた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...やがてトラックが物すごい穴を突破し...
石川欣一 「比島投降記」
...彼奴(きゃつ)の物すごい形相(ぎょうそう)が...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...二目と見られぬ物すごい形相に変っていた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...死人の物すごい形相を熟視(じゅくし)していたが...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...赤い泥の沸々(ふつふつ)と煮え立っている光景は相変らず物すごい...
高浜虚子 「別府温泉」
...しかも物すごいうなり声を立てて飛んで行くのが縁側の障子のガラス越しにあざやかに見えた...
寺田寅彦 「柿の種」
...なんだか少し物すごいような気持ちがした...
寺田寅彦 「藤の実」
...やがてニッと物すごい笑い方をして...
中里介山 「大菩薩峠」
...オーイオーイと呼びかけて決闘を挑(いど)むという物すごいのも現われず...
中里介山 「大菩薩峠」
...前にも増した暗黒を作って行く物すごい光景を...
夢野久作 「オンチ」
...倫敦(ロンドン)の劇場と同じ地続きの平面上に在るとは思えない恐怖の世界……死人の世界よりもモット物すごい現実の悪夢世界……そんなものが在り得るならばあの時の光景がそうであったろう...
夢野久作 「戦場」
...物すごい叫びをあげて...
吉川英治 「三国志」
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