...多感な少年がどうして平気でいられよう...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...又詩など書く人の常として多感な主人は一體どうなるだらうか...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...多感な男というのと自然というのだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...多感な青年の正義感が...
火野葦平 「花と龍」
...私もあなた位の年頃にはまつたく多感な男で...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...多感な年ごろではそれによって自然の見方も深くなっていき...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私のように長く心の病気をおさえている人はないでしょう」大将はこの言葉のとおりにもう軽々しい多情多感な青年ではない重々しい風采(ふうさい)を備えているのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...――わけて多感な兵庫利厳(としとし)などは...
吉川英治 「剣の四君子」
...けれど余りにも、優しかった兄、弟思いな兄、また力と恃(たの)んでいた兄に、突忽(とっこつ)と、現(うつ)し世の姿を眼の前から掻消(かきけ)されてしまったので、多感な謙三郎は、「兄恋し」の想いを、どうしても、脳裡から拭き去ることができなかった...
吉川英治 「剣の四君子」
...同族十数家の最上座におかれた彼の複雑で多感な意中は想像に難くない...
吉川英治 「私本太平記」
...尊氏の多感な今日の胸はわかる...
吉川英治 「私本太平記」
...多情多感なその日の彼は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...多感な老涙をしばだたいておられた...
吉川英治 「随筆 新平家」
...なんという純情な眼だろう、強い魅惑だろう、若い、ことに多感な、弦之丞の血をおののかさずにはいない力だ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...はからずも今、琴にあわせて、宮のお歌を耳にし、また、老公の自作をあわせて聞いたので、多感なうえに、酒気を沈めている彼等は、泣き虫であると泣き虫でないにかかわらず、頭をふかく垂れたまま、ひとりとして、それをにわかに上げる者はなかった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...義経の多感な胸には...
吉川英治 「源頼朝」
...この多感な美少年の述懐を聞いても...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あの多感なマリ・スチューアートは...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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