...我等が茫漠として自ら空虚なるとき...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...風の子の子供達にさえ索漠としておちつかない気持を与える...
岩本素白 「こがらし」
...何かしら、茫漠としている...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...そして空漠として...
豊島与志雄 「渡舟場」
...今まで沙漠として棄ててあった土地から...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...一切がただ茫漠として...
萩原朔太郎 「酒に就いて」
...とらへどころなく茫漠としてゐる...
林芙美子 「瀑布」
...行手は茫漠として果しもないようであった...
原民喜 「忘れがたみ」
...凡てが茫漠として...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...頭は恰でボール箱の如くに空漠として...
牧野信一 「爪」
...――六角形の部屋――索漠として無味で居心地が悪く...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...肝心の一番手近のはまだ何ともきまらずボー漠としているのに...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...相当茫漠としているし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だがそのとらえた現象がまた茫漠として捉えどころがない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...老人の話は茫漠として取止めのない断片であって...
山本周五郎 「麦藁帽子」
...それ等はいかにも廣漠としてゐるので...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...國體は空漠として彼方にあるものではない...
吉川英治 「折々の記」
...それも極めて茫漠としてゐるのに...
吉川英治 「折々の記」
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