...吾人は貞淑(ていしゅく)なる夫人のために満腔(まんこう)の同情を表(ひょう)すると共に...
芥川龍之介 「馬の脚」
...これこの古帽先生が其満腔の愛国心を発表しえたる唯一の機会なりし也...
石川啄木 「閑天地」
...誰か満腔の誠意を以て歓呼の声を揚げざらむ...
石川啄木 「渋民村より」
...御得意に対し満腔の誠意をもって販売する事であります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...満腔の熱情を灑ぎて...
高木敏雄 「比較神話学」
...「対する僕の満腔の敬意にもかかわらず...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...余は満腔(まんこう)の不平を吐(は)く所なきに悶々(もんもん)した...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼が満腔の熱血は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...そのまったくの温情にたいして満腔(まんこう)の感謝を覚ゆるのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...満腔(まんこう)の若やかな親しみを寄せるけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...満腔の精神を隻手(せきしゅ)に集めて...
穂積陳重 「法窓夜話」
...果して以何に所理するかはまあ俺に任して置け!」「どうぞ!」と樽野は満腔の依頼をもつて...
牧野信一 「円卓子での話」
...満腔(まんこう)の敬意を感じていたのに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...今日の観衆の生活感情のどういうものがそのハピイ・エンドに満腔の喝采をおくり得なかったか...
宮本百合子 「「建設の明暗」の印象」
...告げぬかの際どいクライマックスに到達しようという……よろしく満腔の御期待をもって……【溶暗】……【字幕】 実母と許嫁(いいなずけ)と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...満腔の同情を寄せた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...満腔の敬意と感謝を捧げる――と慇懃(いんぎん)な答礼を送った...
吉川英治 「三国志」
...師たる自分からも満腔(まんこう)の念祷(ねんとう)をもってご賢慮(けんりょ)におすがり申す――というような内容なのである...
吉川英治 「親鸞」
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